桜も咲き終わり陽気もだいぶ安定してきた。残雪登山に適した期間がやってきた。今の山爺でも挑戦できそうな残雪登山は2000m級が限度、地形を知り尽くした那須連山にでも行こうとプランを練っていた。
4月7日~9日あたりが天候も晴れ続きで良さそうだったので8日に登山し下山後は北温泉にでも泊まろうかと準備を進めていたが、麓の大田原地区は晴天でも那須岳の予報を調べてみて驚いた。6日に弱い低気圧が本州を通過しオホーツクへ、西高東低、つまり冬型の気圧配置になるようだ。8日の那須岳の天気は晴れでも風速20m超である。おまけにこれまで連日の冷たい雨で那須連山は降雪となり雪崩注意報まで出る始末。だめだこりゃ。
仕方がないから今週末は足利の里山でも鍛錬登山でもしようかと、大きなザックから小さなザックへ荷物を分配する。8日は強風が吹きそうなので9日(土)に出かけることにしよう。
9日早朝に家を出て東武足利市駅で下車、ここから足利市が運営する市バスに乗車する。足利市は財政が豊かなせいか生活基盤の市バスが縦横に走っている。料金もどこまで乗っても¥210とお手軽。7:50発の富田線に乗車した。次発が10時13分と本数が少ないのがイマイチですけどねえ。8時7分に毛野郵便局前で下車、ここから天満宮にある登山口を目指す。5分ほど歩くと天満宮に到着した。安全祈願をすべくお賽銭を・・・ん、ん。賽銭箱が見当たらない。
そういえば数年前足利両崖山に登った時、祠にお賽銭をあげようとすると賽銭箱がなく注意書きが・・・賽銭泥棒が出没するので賽銭箱は撤去しました。たまたま登ってきた関係者に質問すると、鍵かけても箱ごと壊されたので撤去したと聞いたっけ。まだ泥棒さん出没しているのかなあ。それにしても神様の稼ぎをくすねるとはなんと大胆な・・今に神罰が下るに違いない。って賽銭盗むくらいだからすでに困窮、神罰下っているか?
(^ω^)
さて、この神社の左側に登山道があるはずだがと回り込んでみると階段がある。それをエッチら登りきると柵が降りていて厳重に針金でぐるぐる巻きにされており通過できない。なんじゃこりゃ。閉鎖?国土地理院の地図には明瞭な登山道が明記してあるのにいったいどういうことだ。?(`ヘ´) プンプン。仕方がないから神社下の車道まで戻って左側の道を大きく迂回し長林寺へ。
30分も歩くと長林寺に着いた。なかなか立派なお寺でそばに大きな旅館まである。どうやら営業中だ。こんな山奥にどういうわけで??檀家の人々が法事に利用するのかな??。このお寺の右側から登山道が伸びており、ようやく登山開始となった。
おっといきなりすみれを発見。通り過ぎるところだった。
30分も登ると道了堂という辻に出た。近くにヘリが降りられるくらいの広場がある。昔は寺院が建っていたのだろうか。
この辻を右に行けば朝、挫折した天満宮へ降りる道だな。左に進路をとる。
日差しの当たる場所ではヤマツツジが満開状態だ。
やはり、今頃の低山はかしこに花が咲いており登山者を裏切らない。さっそくオリンパスのセミ一眼で一枚。
今日は愛用のニコン一眼レフは重いので置いてきた。このオリンパス、セミ一眼でもそれなりに撮れるのだけれどピントがどうも甘い。(あくまで山爺の主観です。オリンパスさん、
m(_ _)m)倒木の真横から一斉に新芽が出て真っ直ぐに伸びている珍百景を見つけた。いやあ、植物のなんと生命力の逞しいことか。
山爺もあやかりたいですねえ。高度を上げるにつれ、
ヤマツツジが次々と現れます。
眼福この上なし。やはりニコン一眼を持ってくるんだったと後悔しきり。
早春もだいぶ過ぎてしまいましたが、早春の低山歩き開始に備えて毎日我が家の階段登り降りを10回程度こなして体力作りしていた。 その効果が出たのか息は上がるもののなんとか坂道も歩き続いていられる。
やはりぐうたらはいけないのだなあ。
いつの間にかだいぶ上がってきた。
足利の街並みが見える。山間には山桜が咲いている。いいねえ。ペットボトルで水分補給しながら小休止。
長林寺からツツジ山のコース間に何箇所か健脚者向け・初心者向けコースの選択肢がある分岐点がある。山爺、見栄を張って健脚者向けをチョイスした。
うわあ、なんだあの岩峰は・・・あの険しい岩を超えねばならないのか、初心者コースを選べば良かったと反省の山爺でした。
それにしても健脚・初心者の区分の仕方はどうかと思う。男の大半は見栄張って健脚向け選んでしまうだろう。そしてしくじる。
その点、古人は偉い。男坂・女坂とやんわりした名称を用意しているものねえ。
足利の山は低山にも関わらず至るところに岩峰があるのも魅力だ。この岩山の上り下りさえ問題なく通過出来れば2000m~3000mの山々だって踏破可能だ。
アルプスの山々だってこんな岩山が長く続くだけなのだから。
足利には自分の体力・動体の衰えを見極めるのに良い場所がたくさんある。ここを歩いてみて足元が危なっかしくなったら高峰への山行は諦めようと思う山爺なのである。
足利100名山の一つ、
あわぎ山174mの山頂につきました。少し早いがお昼にしよう。
ガスコンロで素早くお湯を沸かし・・・なぜ素早くかというと、記憶に新しいと思いますが去年の2月に足利の山はタバコの火の不始末で大規模な山火事に見舞われた。
それに懲りて山中に禁煙・焚き火・コンロ禁止の張り紙が多々散見。
しかしコントロールに優れたガスコンロの使用まで禁止は行き過ぎなのではと山爺は思う。
まさに羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹くを地で行く話ではないか。多くのハイカーにとって山中で携帯コンロを使って調理をするのはこの上ない楽しみの一つなのである。
心無い喫煙者の火の不始末と一緒にされたのでは誠に心外だ。・・で素早くコンロを使ってお湯を沸かしコンロは直ぐにザックの中へといった次第。今日はホットサンド風パン2個とミルクコーヒーの昼食です。誠に美味い、美味すぎる~う。
眼下に鹿島園温泉の建物が見える。今日のもうひとつの楽しみはこの温泉に立ち寄ることである。この温泉はこの付近にはめずらしく湧出量132L/分 40℃の熱さがありPh8の本物温泉なのである。
ツツジ山手前の分岐点から下山すればここから2時間もかかるまい。さて腹も膨れたのでいざ温泉に向かって進軍じゃ。
分岐点に到着。あれえ、下山道が通行止めになっている。朝一の登山道閉鎖といい、ここの通行止めといい、どうなっているんだ。国土地理院の地図にはいずれもはっきりと道が示してあるというのに・・・・
ここしか温泉に降りる道はない。大坊山経由だと大回りとなり温泉は諦めなければならない。
ままよ、国土地理院を信じて通行止めの道へと踏み込む。人が入った形跡がないので山道上は落ち葉の山、滑ること、滑ること。
次に現れたのが急峻な崖のような道、なるほどこれは一般的な道ではないなあ。落ちたら危ない・・というより死ぬわ。
それにしても通行止めとは?遭難騒ぎでもあったのかな。
と、ヤマツツジの大きな塊を発見した。和むう。
降りるに従って道がだんだん不明瞭に、こんな時にはむやみに降りてはいけない。見晴らしのよいポイントでしっかり次の下山ポイントを確認しながら慎重に降りないと、いよいよ深みにはまってしまう。
温泉まであと50mくらのところで道が完全に消え笹薮と茅の真っ只中に、磁石で方向を定めながら薮の中を進軍する。これを通称やぶこぎと言う。
藪こぎなんてやるの何十年ぶりかなあ。
やっとのことで無事、温泉前の車道に飛び出した。やれやれ。
いやあ、肝冷やしたわ。
さて温泉でのんびりしよう。
受付のおばちゃんに山の上から通行止めの道を無理やり下りてきた。と武勇伝を語るも、おや、そうかねとそっけない。料金¥600(安い)を払って温泉で、の~んびりじゃ。
タオルは別途料金(買取)取られるから持っていったほうがいいですよ。
バス停はここから徒歩20分くらい。毛野新町児童公園というのがあります。足利市駅:15時36分 JR富田駅:14時31分 16時44分、本数が少ないのでご用心。
【川柳】
・冷水(ひやみず)の極み 廃道 無茶降りし
・古希過ぎた 翁廃道 突撃す
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