アクセスカウンター

アクセスカウンター

2017年3月12日日曜日

越生 大高取山ハイキングと梅林散策


3月4日(土)に埼玉県越生にある大高取山(376m)にハイキングに行きました。歩行時間およそ3時間の軽い行程で下山場所を越生梅林に選びちょうど花ざかりであろう梅林も見てこようという算段です。

本来の計画は4日(土)~5日(日)にかけて丹沢の塔ノ岳を計画していました。大倉の馬鹿尾根をひたすら登り花立小屋に一泊し翌朝、塔ノ岳に登頂し下山する予定でした。

行こうと思い立った動機は陽気も暖かくなり好天が続いたので山の虫が騒ぎ出しどこか良い場所はないかなあとあちこち検討しました。候補として那須茶臼、朝日岳・安達太良山・大菩薩嶺・丹沢塔ノ岳を挙げて交通費・宿泊費など検討した結果、塔ノ岳に決めました。決めた理由は、
         宿泊先は那須北温泉・大菩薩介山荘・安達太良山くろがね小屋・丹沢花立山荘での宿泊価格(2食付き)

①花立小屋のブログに4日は宿泊者が0人だと嘆いている記事を読んだ。・・・行けば歓待かな?
②一昨年晩秋に塔ノ岳登頂の折遭遇したスーパー野良猫が健在の情報を得たので再会したい。
③費用が一番安い・・・本当に交通費のかかることといったらないですねえ。

ことにありました。丹沢といえども季節はまだ冬季です。アイゼンも使うかもしれません。38年ぶりに準備もしました。持っているアイゼンは旧式な1本締めタイプですが鍛造仕上げの10本爪物で品質は確かなものです。(TANI製)安物のプレス品ではありません。・・・ヤフーオクで¥1000で売りに出ているけれど。(´⌒`。)

山爺が初めて買ったアイゼンはプレス品の安物でした。これで八ヶ岳の天狗岳に冬季登山したのですが山頂から次のピークに向かう前にアイゼンの緩みを直そうとバンドを締め直したところカカト部分がポッキリ折れて装着が出来なくなりました。しかも利き足の右側が壊れたのです。

いくら楽天家の山爺でもこれには参りました。しばし呆然と折れたアイゼンを見つめながら、さあ弱った片足のみでどうやって山小屋まで戻るのだ。(この時点で縦走は当然中止)これまで登ってきたコースだから雪の状況は分かっています。所々氷結しておりアイゼンなしでは一気に谷底行きです。

左足のみでステップを切り右足は恐る恐る左足のところまで進め、ピッケルでサポートする。これの繰り返しで下山を開始、当然時間はかかります。途中何人かの登山者から声を掛けられます。
『どうしました』
『いやあ、アイゼンが壊れれしまって』
『大変ですね。気を付けて』
で去ってゆく。そりゃそうだ、助けようがないものね。だったら余計な声を掛けるな、こちとら非常事態だと気が滅入りながら下山を続け命懸けで小屋まで逃げ帰った苦い経験があります。

『おや!どうしたね。本沢へ抜けるんじゃなかったんかね』
『おやじさん!アイゼンが壊れたので引き返した』
オヤジは私のアイゼンを見るなり
『こんな安物買うからだ。死ぬぞ』

と一括されたことを今でもなつかしく思い出します。

どうも話が横道に逸れてしまいます。B型気質だから許してね。(^_^;)

塔ノ岳に自炊1泊の予定で荷造りも済ませて、アイゼンの締め方も38年ぶりで訓練をして、いつでも行ける用意をしておりました。・・好天続きでやな予感はしていたのですが、予感的中、木曜日に二つ目玉低気圧通過で丹沢山麓は雨、塔ノ岳は積雪10cmの情報(塔ノ岳のライブカメラより確認する・・・今は便利だね)を得たので中止決断です。

雪自体は別に怖くはないのですが塔ノ岳は1500mの中級山岳です。金・土の好天で雪はぐちゃぐちゃになるはずです。一番の問題は丹沢は登山道がよく整備されており木道が多いのです。この木道が曲者で唯でさえ歩きにくいのに、ぐちゃ雪との相乗効果で滑りやすくなっていた場合誠に危ない。丹沢ごときで遭難なんて、ご勘弁である。かっこ悪すぎます。

それにしても土曜日は好天らしいのでどこか行きたい。と思い続けて、そうだ越生はいま梅が!と思いつき急遽計画したのです。急いで小さいザックに荷造りのやり直しです。

早朝6時に家を出て秩父線で寄居へ向かう。ここで八高線に乗り換える。秩父線といい八高線といいローカル鉄道で乗客はいつもまばら、山爺お気に入りの鉄道だ。


予定通り8時前に越生駅に到着した。結構近いではないか、しかも、駅のホームから目標の大高取山が見える、(画像左ちょこんと盛り上がった山)バスに乗らなくてもすぐに歩き出せるいわゆる駅近ハイキングが出来る場所なのである。深田久弥のセリフではないが『近くてよき山なり』と言える。
    準備運動をしていざ出発!んん、どこに向かって歩けばいいのだ。案内標識がない。駅周辺をウロウロ、目の前は寺だし、・・と、お寺の前の十字路で悩む。試しにお寺の前まで行ってみると小さな標識があった。(左画像右下)
駅前からきちんと誘導してよね。これだからマイナーな山は嫌だよとつぶやきながら右折、まもなく先ほどの十字路からの大きな道に再び合流、なんのこっちゃ。山地図では街路まではなかなか読み切れません。駅周辺図も持ってくるべきであったと反省する山爺でありました。

しばらく車道を進むと右は無名戦士の墓、左は西山高取の標識を見つけた。無名戦士の墓が標準コースだが、お参りが厄介なので左の西山高取へと進路を取る。『非国民!』の声がどこからか聞こえる。


いよいよ山道に入りました。杉木立の中を進みます。まだ9時前なので土曜日でも誰もいません。すこし肌寒いけれど晴天でもあり山中の空気はやはり気持ちがいい。

気持ちがいいといえばNHKBSで放送している日本100名山をよく見ているが放送そのものは貴重でありがたいのだが、登山ガイド人の後についてゆく設定で女子のセリフが時々入る。これがいけない。実際は登っていなくてアフレコ!だから現実味が全くない。『ああ!視界が開けたなあ!気持ちがいい』とかなんとか、まったく白ける下手なセリフが時々はいる。あれは止めてくれんかなあ、淡々と登るガイドさんのセリフだけでいいよ。

止めて欲しいのがもうひとつある。フィギュアスケートの解説である。大方の解説者が元選手でルッツ・トリプルアクセル・ループ等とやっている技を喋るだけ、うるさくてしょうがない。あんな下手な解説まったくいらない。黙っていろ。・・では商売にならんか。(´▽`*)アハハ

私はあのフィギュアスケートそのものが嫌いだけどね。大変なことをしていることはわかるけれど狭い氷の上で時々手をシナシナとカッコつけてぴょんぴょん飛び跳ねてぐるぐる回るだけで面白くもなんともない。最後のあのドヤ顔に至っては最悪。・・・はやく氷が解けてニュースから消えないかなぁ。

ああ、また脱線してしまいました。

のんびりと進むと二俣に出ました。左が迂回路の本道で右はやや荒れているが上り道です。









右側を選択して進むと程なく神社に到着しました。案内板を見ると高取城址とあります。狭いスペースです。城と言うより物見櫓が建っていたのではと思います。

ここから先の道がありません。周りをしばしウロウロしてようやく神社の左裏に踏み跡らしきものを発見しすこし下ると先ほどの迂回路と合流しました。


大高取山は山の入門コースです。なだらかな道が続くので息も上がらず順調に西山高取を9:10通過、幕岩展望台経由と直接大高取山に向かう分岐に到着しました。大高取山は展望が望めないとの情報を事

前に得ていたので迷わず展望台方面の道を選択し進む。
 9:30幕岩展望台到着。ベンチが4基ほど置いてあり絶好の休憩ポイントです。少々早いけれど昼食をとることにしました。

今日は好天なので大展望が開けています。左に筑波山、真ん中は埼玉新都心、左は池袋、新宿の高層ビル群まで望めます。・・・画像では霞でぼやけていますが人間の目は優秀でよく見えます。早起きしたので神様からのご褒美です。










去年購入したアルコールランプをザックから取り出し初めての湯沸しです。アルコールを入れてライターで着火!、あれえ点かない。またライターでカチン!カチン!点かない。家でやったときは一発点火だったのに。・・・どうも風で可燃ガスが吹き飛んで上手く点かないようです。

遮蔽板をとりだして周りを囲み再トライ。上手くいかない。コンロを手に持ち傾けながら再点火。太陽光の下なので明るすぎて点いたか点かないか分からない。そのうち左手が熱くなりだした。うわあ!アチチ!アチチ!郷ひろみだ!、普通のライターでは着火させにくいことが分かりました。次回は着火マンを持ってこようと学習した山爺でした。

火力は風で熱が逃げるためかガスより沸くのは遅いようですが、お湯を沸かすには十分な性能であることを確認しました。強風下では使用不可も同時に分かりました。・・・とほほ。

ドリップ珈琲を作り、サンドイッチと梅握りを頬張りながら大パノラマを眺める。ハイカー至福のときである。何組かのハイカーが休憩しては私の方をチラ見している。珍しい火器に関心があるのか珈琲が羨ましのか・・・この程度の低山ではコンロ持参組はいないようですね。

食事も終わり展望も満喫したので道具をザック収納し元気に山頂を目指す。山頂はここから20~30分のはずである。

足取りも軽く山頂を目指す・・はずだったが途中で右に入るべき本道を見落とし道を間違え桂木観音方面の下山コースに入ってしまった。20分ほど歩いて下りだしたところで気づき引き返しました。

分岐点まで戻るが分岐点の標識がなんとまあ小さいことA4版の大きさの板が草むらに置いてあるだけだ!・・越生観光協会さん。これはあかんて!大事な分岐点は杭で作った目立つ標識にしてもらわんと皆間違えているのでは。・・・何!間違えるのはお前ぐらいだと!(`ヘ´) プンプン

小1時間くらい無駄な時間を浪費してやっと山頂前の大きな広場に着いた。おお!いるいる、ハイカーどもがたくさん屯しています。




時間があればここでも湯を沸かしお汁粉なぞ作り皆の注目をあびる予定でしたが時間ロスしたのでここはスルーし山頂へ。


 程なく山頂へ到着。情報通りであまり展望は望めませんがそこは山頂、多くのハイカーが記念撮影をしています。

展望は東側が若干開けていますが山岳コースのゴルフ場 Par4 を思い出す雰囲気です。






登頂記念の標識を撮り終えるとそそくさと越生方面へ下山開始、道はなだらかで整備されており転倒や転落の恐れもないのでグイグイ小走りに下山する。

何人ものハイカーを追い抜いて行くのがなんか少し優越感。おお!山爺もまだやればできると妙に自身がついた。最近流行りのうざったいトレイルランニング集団もこれが楽しくてやっているのかねえ。

小1時間であっという間に下山し見晴らしのよい里へ出た。梅が咲いている。畑を散策しながら越生梅園へと向かう。こちら側の山への標識はしっかりしている。標高の高いこちらから登るのが楽でメインルートのようだ。

12時ころ越生梅林へ到着した。梅林は今が盛り、観光バスや路線バス、乗用車が入り乱れてまさに観光地だ。静寂な山歩きのあとだけにその落差たるやすごい。



チケット販売所も人が列を作っている。一瞬このまま帰ろうかと思うくらいの人の列だ。

山で道を間違えなければ1時間早く入れたのにと間違えた自分自身に少し腹がが立つ。

やっと受付口へ来て入場料¥300を支払う。受付の上に大きく、高齢者割引はありませんとの看板が掲げてある。きっと『俺65歳なんだけれど、割引ないの』と聞く輩が多いので掲げたんだろうなあと思うとなんか笑える。・・・¥300を更に割り引いちゃ、主催者が可哀想だろう。ええ!ご同輩。恥ずかしいゾ!


中に入ると梅も人も満開、てか!白や赤の梅や蝋梅が満開で誠に綺麗である。福寿草のおまけまで咲いていた。画像を撮りまくる。


園内にミニSLが一丁前に蒸気を吐きながら子供たちを乗せて走っている。子供たちの満面の笑みを見ていたら不覚にも目頭が熱くなった。

山爺の娘達2人の幼い頃を思い出したのである。


あの頃ここに連れてきてやればきっと喜んだだろうなあ。と今走っているSLと幼い我が娘達の笑顔が交差したらなんか泣けてきた。

今となっては叶わぬ夢である。







そんな昔を思い出したらなんか土産を買いたくなったので売店に立ち寄り名物の梅まんじゅうと梅羊羹を購入しザックに放り込んだ。甘い土産は今持って我が家族は好きなので喜ぶのである。



2時間ほど園内を散策し充分梅を堪能したのでバスで越生駅まで戻る。

バス停に戻ると発車10分前にも関わらず既に6人ほど並んでいる。

頻繁に臨時バスが出ているのでこんなものかと思っていたらさにあらず続々乗客がやってきて山爺の後ろに並んだ。

タッチの差で座席確保が出来そうである。なんかラッキー!



ほぼ満員でバスが発車し10分ほどで朝のスタート駅に舞い戻ることが出来た。

まだ14時過ぎたばかりで日も高い。

このまま帰ると17時前に家についてしまいいつもたちよ例の行きつけの居酒屋へ立ち寄ることができなくなるではないか。


山爺の行きつけ居酒屋は以前は我が家の至近にあったけのだが半年前に引っ越して我が家とは反対方向になってしまった。

したがって一旦帰宅したら出かけるのは億劫となる。さればと小川町駅で途中下車し花和楽の湯なる温泉に立ち寄ることにした。

なかなかいい湯ではないか。やはり山歩きのあとは温泉だよね。それにしても今日は山に梅見に温泉にとずいぶん遊んだなあ。

その割にお金もあまりかからなかった。
やはり山歩きはよい趣味だねえと一人満足する山爺であった。

越生梅林で発句

【川柳】

・梅酒なら 大丈夫だと 気が緩み ・・・ 梅酒でも酒は酒、気を付けないと酔っ払う。
・梅林の  ミニSLに  子の笑顔   ・・・んん!これは俳句か?。
・梅も咲き 次は桜だ  酒盛りだ     ・・・イエーイ!花見といえばやはり桜が王道です。
・梅林の ここにも そこにも ミス梅干 ・・・ 元お嬢さん、今は梅干婆あが園内を闊歩。

ミス梅干って実在するのかな。・・・ネットで調べたらいないようです。ヨカッタ!。水戸と熱海にはミス梅娘というのが実在しました。なるほど梅娘は響きがいいやね。(笑)(^O^)

大高取山ハイキングと梅林散策の項・・・完

**************************************

①ここに掲載された川柳の著作権は作者(日暮道長)にあります。
③作者以外の方による無断転載は禁止で行った場合、著作権法の違反となります。

読後の感想をコメントまたはメールしていただけると幸いです