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2018年9月11日火曜日

自作アンテナの倒壊(台風21号の被害)

連日、天気予報士から命に関わると報道され続けていた暑さもようやく峠を越した気配なので9月2日(日)から3日間で延期していた八ヶ岳登山をしようと考えていました。

ところが予想より早く、8月下旬に早くも秋雨前線の登場です。天気がぐずつき始めてしまいました。

1週間前の山の天気予報では初日の2日は悪天候、2日目の行動日が晴天、おお!いいねえ、これならなんとかなるかなと思ったのも束の間。3日目の下山日が悪天候で風速20m超の予報です。駄目だこりゃ!台風21号の接近の影響です。下手すると山小屋に閉じ込められて下山出来なくなります。素泊まり¥6000もする山小屋に呑気に何日も停滞してなんかいられません。

ハイキングや登山計画する人はNHKの天気予報を鵜呑みにしてはいけませんよ。山の天気予報のHPがあるので是非参考にしてください。
https://tenkura.n-kishou.co.jp/tk/kanko/kasel.html?ba=kk&type=15

早々とまたまた延期決定です。前にも述べたとおり山好きには2通りのタイプがいます。
①山そのものが好きで小雨や霧の中と言った悪天候にも関わらず行動し目指す峰々の頂上に立つことを主目的とする。
②山頂から眺める風景や草花の咲いている場所を写真に収めるのが好き。天候が芳しくないと眺望や撮影が望めないので出かけない。

もちろん山爺は後者②です。数年前、谷川連峰の平標山に登山した時のこと。入山当初は曇りだったが徐々に天候が崩れ始め宿泊地である山の家には霧雨のなか13時にたどり着いた。小屋の中には数パーティ10人ほど先客がいた。しばし歓談のあとその多くがこれから大源太山まで2時間かけてピストン(往復)するという。霧の中まったく視界は望めないというのに。出かける理由は『せっかく来たのだから』・・・

これが山爺には理解の外なのである。雨で滑りやすい中、何も見えないところを歩いて何が楽しいのかな?。結局残ったのは山爺含め3~4人。で、そのあとはどうしたって?決まってますがな小屋番も仲間になり缶ビール飲んで山談義です。

こんな根性だから、なかなか山に行く決心が出来ません。(^ω^) ほかにも理由があります。軍資金に限りがあるからです。ええ!もちろん軍資金さえ潤沢ならどんどんでかけますよ。大切なお金使うんだから天気の良い日にいくに限ります。幸い時間は一杯あるし。

9月3日時点でそれ以降の天気予報をみると台風21号は戦後最大級に発達し関西直撃模様です。出かけなくて正解でした。4日は家で1日撮りだめVTRを見てのんびりっていつもそうだが (^0^) 過ごしました。夕方になりいよいよ風雨が強くなってきました。家の近くの公園の木々が激しく揺れています。上空は恐ろしいくらい風の音が唸りをあげています。

22時を過ぎた頃には我が家が時々ミシっと音も立て始めました。おお!これはこれまで
にないすごい風だぞ、大丈夫かなといささか心配を始めたその時でした。突然地デジ放送がちらつき始め遂には見えなくなってしまいました。無事に見えるのはテレ玉と群馬放送のみ。BSはなんの支障もなくみえます。午前0頃、風が少し弱まったので表に出てベランダを見上げると手作りで建てた地デジアンテナのポールがすっ飛んでねじ曲がり屋根の上にお寝んねしていました。


このアンテナは地デジ放送に切り替わる2010年の夏に工事屋の価格設定が庶民の足元を見たあまりの横暴に嫌気がさし、『よ~し俺が自分で建ててやる』と宣言して苦労して2階のベランダ上に材料費3万円弱で建てた代物ですが東日本大地震やこれまでの台風にも耐えて頑張っていたアンテナです。

それが、なんとまあ今度の台風で力尽きて倒壊してしまいました。直接の原因は南側に張ったワイヤーが切れたことにより支柱に荷重がかかり過ぎてひん曲がったことによります。
ワイヤーの材質をけちった(SUSじゃなく鉄線にビニールコーティングした安物)のがいけなかったのかな?

それにしてもこんな太いパイプをひん曲げてしまうのですから台風21号恐るべしです。(右画像)

翌日の天候はことわざ通りの台風一過、34~35℃になろうかという晴天の中、アンテナの復旧工事を強いられます。ワイヤー群を撤去し支柱のサポート群を外しますがこれが錆び付いてなかなか言うことを聞きません。

暑さで全身汗まみれ、1時間ごとにクーラーの利いている部屋に飛び込んで水分補給しながら悪戦苦闘、最も暑い2時~4時半はもちろん作業中断です。

夕方にようやく仮に立て直すことに成功しました。突然の不幸に見舞われましたが、良いこともありました。地デジ放送が始まったばかりの時はスカイツリーはまだ建設途上で未完成。東京タワーからの仮放送でした。東京方面にアンテナを向けると我が家の地域は南側(東京方面)に建つ小学校の建物が障害となるようで画面にブロック模様が起き民放2局が見えませんでした。

我が家の近隣の家々40~50軒はプロにより既にアンテナ工事が終了していましたが、すべてが東京方面ではなく榛名山の方向(群馬県基地局)を向いていました。

プロの工事屋の判断でもそうなんだから山爺もそれに習って仕方なく榛名山の方角にアンテナを向けて固定することにしました。その結果、問題なく全放送が見えるようになり今日に至っていました。

ようやく主な放送局が受信できるようになりましたが問題はNHKの映像です。埼玉県なのにローカルニュースは前橋の美術館の催しや嬬恋村のキャベツ収穫、草津温泉便りと言ったニュースばかり、天気予報は、みなかみ地区と前橋地区の予報が報じられると言う状況でうんざりしていました。わしらは埼玉県人だぞ埼玉のニュースやらんかい!!

家族からは『ウチは群馬県民なんだね』と揶揄される始末。

とは言うもののスカイツリーが完成したからといって簡単にアンテナの方向を変える訳にはいきません。方向を変えるのは大変な労力を要します。つい面倒でスカイツリーが完成して地デジ電波を流し始めてから今日まで一度も東京方面にアンテナを向けたことがありませんでした。

アンテナ倒壊を機にようやく試みにアンテナの方向を東京方面に変えて見ようという気が起きました。

すると、なんということでしょう。テレ玉含め全放送が支障なく映るではありませんか。おまけにTOKYO MX TVまで映るようになりました。これには家族一同『これで首都圏の仲間入りだ』と大喜び。

失敗も起きました。自作アンテナは2本建てていました。1本はメイン局受信用で榛名山に向けたものです。この方向では埼玉県民でありながらテレ玉が見えません。残りの一本はテレ玉専用に秩父方面にある陣見山に向けていました。

この陣見山の電波の出し方が曲者で、混信を避けるため垂直波を出しているそうです。垂直波は狭い地域をカバーするために使う電波でこれを受信するには地デジアンテナを地面に対し垂直にする必要があります。普通の基地局は水平波を採用しているので地面に対し水平に設置します。

アンテナを建て直すときにうっかり垂直波受信用のまま北に向けて再設置してしまいました。おかげで群馬テレビや栃テレが見えなくなりました。せっかく設置したというのに近々固定を外して重いアンテナもう一度下ろして再設定しなければなりません。トホホのホ。(>_<)

それにしても我が家の周りの方々はこのことを知ってか知らずか、相変わらず榛名山に向けてアンテナを設置したままです。これからも群馬のNHKでみなかみ地方の天気予報や嬬恋村や草津のローカルニュースを見続けるんだろうなあ。お気の毒です。

【山爺の一言メモ】
一般的に電波というと波の形のイメージがあるかと思いますが、地上デジタル放送で使用しているテレビ電波は、その波を描いて飛んできます。その波の形が、地上と水平になって飛んでくるのが水平偏波。地上と垂直になって飛んでくるのが垂直偏波です。

同じ周波数の電波がぶつかり合うと、混信してしまってそれぞれに悪影響を及ぼしてしまいますが、偏波が違うと混信を最小限に抑えることができます。
BSデジタル放送を例にとってみると、飛んでくる電波は円を描く円偏波というもので、従来の右回りの円偏波と新しい4K8K衛星放送の左回りの円偏波で構成されています。
同じ円偏波でも、左右の回転を変えることで混信を防いでいるんですね。

テレ玉の場合、浦和局は水平波、陣見山局からは混信を避けるため垂直波が発信されています。皆さん!また一つお利口さんになりましたねえ。

【狂歌・川柳】
・埼玉で 群馬の天気何気見る 地デジの過疎地 いともわびしき。
・台風に アンテナ 方向教えられ。

自作アンテナの倒壊(台風21号の被害)の項・・・(完)


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