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2017年10月6日金曜日

桐生の大形山・吾妻山ハイキング

7月から9月の天候不順とサボろう君の誘惑により、なんのかんのと理屈を並べて5月の本格登山から4ヶ月が過ぎてしまいまいました。その間運動は月一ゴルフのみです。筋力がどんどん低下しているのが実感出来ます。体重もじわりじわりと増えています。どげんかせんといかんとです。

こんな状況で急にハードな二泊三日の八ヶ岳なぞに出かけたら山中でエンストを起こしかねません。

そんな訳で10月1日は、お天気も良く気温もしのぎやすくなったので近隣の低山に足腰確認を兼ねた訓練登山に出かけました。

場所は桐生市北方にある山塊で、吾妻山(481m)・大形山(681m)・鳴神山(980m)か
らなる縦走コースで桐生アルプスとも呼ばれている低山ながらなかなかの構えの山々です。知る人ぞ知る人気の山です。

JR桐生駅から近いのも魅力です。ただし全山縦走は8時間(山爺の脚力では10時間)以上かかりそうなのでまったく自信がありません。今回は途中から入山し後日再び訪れて残りを踏破しようと考えました。

早朝6時に家を出て7時29分には桐生駅に到着、好天の日曜日というのに電車はがらがら、登山姿で下車した者は誰もおりません。これが奥多摩の御嶽駅だったらおそらく数千人は下車していたでしょう。

考えてみると山爺は秩父といい桐生・足利といい1時間くらいの近隣によいハイキングコースが沢山あります。恵まれた環境にいる訳で、もっと地元に足を運ばなければいけないなあと感じました。


北口駅前から桐生市が運営している”おりひめバス”に乗車します。行先は梅田線の梅田ふるさとセンター前行きで観音橋下車です。料金はどこまで乗っても¥200、リーズナブルな運営に感謝、感謝です。桐生市エライ!!8時ちょうどのバスがあります。ちなみに次のバスは9時27分と大分間が空いています。この辺は田舎だね。
♫8時ちょうどのぉ~おりひめバスでぇ~私は私はあなたから~旅立ちますぅ~てか!(狩人:あずさ2号の節で)

しばしバス停で座って待っていると一人ベテラン風の山親爺がやってきました。やがてバスが到着、中型のかわいいバスです。やはりこの親爺も同じバスに乗り込みました。

結局乗車したのは2人だけ。奥多摩駅なら乗客ズラリで何台も臨時バスが出てあげく乗りこぼれが出る世界とは大違いです。東京の皆さん地方には空いていて良いハイキングコースがたくさんありますよ。高尾山や御岳山ばかりが山じゃないよぉ~と叫びたい心境です。

8時15分、定刻通り目的の観音橋に着きました。降りたのは山爺のみ、一緒に乗車した親爺は降りませんでした。多分この先の梅田南小学校で降りて鳴神山を狙うのでしょう。

まだ8時、観音橋は静寂そのもの、朝の清々しい空気が辺りを包んでます。

登山口はあらかじめGoogleの地図、ストリートビュウで事前確認しているので迷うことはありません。直ぐに案内板を見つけました。プライバシー云々が叫ばれるビュウですがこんな時には大変便利な地図です。

金沢峠まで1時間、そこから2時間で吾妻山と書かれています。休憩を入れると5時間くらいで歩けるかなあと漠然と思いながら今回の山に備え新調した大きな音の出る熊除け鈴を引っ張り出して装着しました。

今まで持っていた鈴は消音袋付きで体裁はいいのですがあまり大きな音が出ません。熊出没が頻繁な昨今、新調しました。

準備も整い広い林道を歩き出しました。カランコロンと大きな音が山里に響きます。こりゃあいいや。いい音だ、でも村人に迷惑かなと思いながら歩き始めました。

緩やかな傾斜の道がだらだらと続きます。しばらくぶりの体にはちょうど良い山道です。山道の横は沢が流れており心地よい水音が響いてきます。


コスモスの花がピンク・黄色と咲き誇っていますが人の気配は全くありません。こんな山歩きは奥多摩や高尾山では絶対味わえません。都内のハイカーは気の毒だなあと思ってしまいます。

歩きながらふと気がついたのですが里山でよく見かける”熊出没、注意”の看板が見当たりません。

しばらく行くと、おお!ありました。熊ではなく猪注意の看板です。なんだ!熊じゃなく猪出るんかい!横には高圧電線も走っています。200Vもろじゃないんだろうなあ・・・
猪退治ならぬ人間退治になってしまう。どこかでそんな事故があったなあ。・・・・

辺りを見回すと一面のトウモロコシ畑で実も熟れており収穫間近で美味そうだ。お猿・熊・猪・鹿・人間が狙うのも分かります。うん!!

熊さんとお会いするのも勘弁だが猪ちゃんもあまり会いたくありません。ある意味、熊より猪の方が怖いです。熊は原則人を怖がり避けるけれど猪君は猪突猛進の例え通り全力で向かってきます。あの牙で太ももを裂かれ亡くなった人のニュースを時々耳にします。

猪は大変利口な動物でハイカーの鳴らす鈴の音を聞きつけ”餌を持っている人が来た”と逆に近寄ってくるとも聞いています。こりゃ大変だ。慌てて熊除け鈴をザックに仕舞い込んで再出発です。

人里を過ぎて山道も急になり沢の音もしなくなりました。ここまで来ると猪は来ないだろう(猪は里山周辺に生息と山爺は勝手に思っている)熊除け鈴を再装着しまた歩き出しました。

歩き出してから2時間かかりようやく金沢峠に到着しました。ここからは縦走路です。峠を抜ける風が心地よい。ここまで上がればもう熊も出ないだろうと一安心です。大休止を取ってから一路大形山方面へと向かいます。

途中、小さいピークを何個か越えて10:57分大形山に到着です。ここまで誰にも会いませんでした。静寂な山旅そのものです。

だんだん予定より時間がずれ込んできました。(当然のこと遅れ出しました)このあたりから反対側からやってきた数人(すべて単独者)にすれ違いました。この時間でここまで来たんだから桐生方面から
早朝に入山したに違いない。地元の人かな?

ここまではほとんど眺望はなく樹林帯の中の山歩きでしたが、いきなり開けた場所に出ました。桐生市街が一望です。傍らに2人のパーティがのんびりコーヒーを飲んでいます。

地元の人のようでこの辺の地形をよく知っているようです。また随分山歩きをしているようで山に詳しい。山爺と意
気投合、30分近くも景色を眺めながら”あの山行った、あそこの山小屋は最低、料金がメチャ高くなってかなわん”等の山の雑談をしてしまいました。聞けばここが一番のビューポイントでわざわざそのためにここまで来てここから引き返すとか。

取り敢えず山爺が先に出発しましたが直ぐに追い抜かれてしまいました。また
1人になりトボトボ緩やかなアップダウンを歩いていると突如木道(木の階段)が現れました。

先ほどの2人組みが『吾妻山は最後にキツイ木道がある』と言っていたことを思い出しました。山爺はこの木道が大の苦手です。自分の歩幅に合わず(大方のご仁がそうだが)リズムが狂い体力の消耗が甚だしくなります。長い木道を3~4箇所ひいひい言いながら登り続けると先のほうが明るくなってきました。人の声も聞こえてきます。そのうち演歌の歌声まで伝わってきます。

誰だこんな静寂な環境でカラオケなんぞやっている奴は非常識極まるなあ。なんて思いながら歩き続けようやく山頂到着です。時に13時40分。途中おしゃべりしていたから金沢峠から4時間で到着しました。久しぶりなのでこんなもんかなあ?


先ほどの2人組も山頂で休んでいました。山頂からは桐生市街がよく見えます。高山での眺めはもちろん素晴らしく最高なのですが、このような低山からの眺望も別の魅力があります。低山は生活感のある市街地ほか地上の眺めが一望出来ます。え~とこれからあの尾根伝いに下ってあの辺に出て、駅はこの辺かな?とこれからの行動が想像できます。

先ほどの演歌の歌声は市街地から聞こえ続けています。頂上でのカラオケ大会ではありませんでした。・・そんな奴おらんて・・いやいや今日日どんな奴が現れないとも限らない世の中だからして。

眺望を楽しんだので遅い昼食をとる事にします。今日は軽くお湯を沸かすだけなので超軽量のアルコールバーナーを持って来ました。風もないので風よけも不用です。

すぐにやかんから湯気が立ってきました。さてドリップ珈琲でも入れ良い匂いを山頂に撒き散らし、休んでいる者共を羨ましがらせようとザックの中に手を突っ込んで珈琲パックを探す。

『あれえ!ない』サブポケットやらいろいろ探すも見つかりません。お湯はグラグラ煮立ってきました。では、お汁粉でも・・『ああ!同じ袋に入れたんだ』どうやら珈琲とお汁粉を家に置いてきてしまったようです。

サンドイッチに梅のお握りとアンパン、定番の昼食です。いつもはここでゆったりとドリップ珈琲をいただくのですが今日はお湯だけ。トホホの飲み物です。わざわざコンロまで担いできたのに!何という失策だろうか。ぼけ山爺、ここに極まれり。
((⊂(。`・ω・´。)⊃)) バッカモーン!!・・磯野波平の罵声が聞こえます。

14時20分下山開始、いきなり崖を下ります。標高は低いけれどその山道のキツイこと
キツイこと。

ロープの連続です。何なんだこの道は・・・途中祠を通過、無事下山出来ることを祈願する。ひいひい言いながらようやく看板のある中腹まで降りてきた。女坂・男坂の表示がある。男坂を下ってきたようだ。坂って!崖だろうこれは、いやはや、なんてえ山だこの吾妻山は!!・・

ヘロヘロになりようやく吾妻公園に到着、下山は無事に終了したが平地に降りたので俯瞰ができなくなり駅への方向が分からなくなりました。磁石を振って方角を確認し市街地図とにらめっこしながら桐生駅を目指す。いやあ市街地図も持ってきておいて良かった。良かった。

16時丁度にJR桐生駅に到着。なんとか歩ききりましたが体力低下を実感した日帰り山旅でした。

八ヶ岳登山不安!!


【川柳】

・お湯沸くも 立てるものなし 秋の空
・わびさびも 茶葉なく湯のみ ああ無情・・(´ω`)

桐生の大形山・吾妻山ハイキングの項・・・完

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