毎日、寒い日が続いていますね。皆様には御健勝でお過ごしのことと存じます。
私といえば、こんな日は暖かい部屋で撮りだめのWOWOでも見るに限るとぐうたらを決め込んでおります。
そんなある日、ぐうたら生活の強い味方であるファンヒーターの調子が悪くなりスイッチを入れると着火後4~5分で消えるように・・・。表示パネルにエラー内容が出ている。なになに換気不良だと・・・背後の送風ファンの網目を掃除機で清掃して再び運転するも換気不良のサインが出てまた消える。
分解前に燃料タンクは外しておきます。
本体下部にあるネジ2箇所を緩めます。ネジは無くさないように皿状の入れ物に入れておく。
#800~#1200くらいの細かいサンドペーパーで電極を軽く丁寧に磨きます。
白い異物がなくなり金属部が出てるまで磨いてください。
燃焼室内に異物がないことを確認してから燃焼カバーを取り付ける。
HHH表示の解除
何度か繰り返しているうち表示パネルにHHHの点滅が出て電源が入らなくなった。う~寒い。なにもこんな寒い日に壊れなくったって。えらい日にダメになったもんだ。
電子部品搭載の家電品が故障した時の初期対応、電源プラグを引き抜き再投入を試みる。
動いた。が、着火してしばらくすると同じ現象後また消える。何度か繰り返していたら電源が落ちて今度はプラグを抜こうが何をしようが電源が入らなくなった。
HHH点滅がせわしなくチカチカするだけ。ここにいたり、ようやく取扱い説明書を取り出しエラー原因をチェック・・って、見るのが遅い!!。
処置方法:販売店にご相談” だってさ。
販売店に相談すれば修理に1万円くらいかかると言われるに決まっている。新しいものが買えてしまう。
おごれた今の我が国では、修理に出すより買い替えたほうが安い。なんとも理不尽な市場原理がまかり通る。動かなくなった家電品を見るや半可通の店員や店主の多くが2言目には『これは寿命です』と、したり顔で宣う。物に寿命なんてあるもんか。昔の親爺は壊れたらガムテープ貼ってでも何とかして治して使い続けたもんだ。
テレビ番組からして断捨離などと訳のわからん造語?で物をポンポン捨てることを美徳として報道するありさま。断捨離王!ただの浪費家じゃないのかね。
なんでも取っておく物持ちのよい親父は時代遅れの悪者扱いだ。いつから日本はこんな嫌な国になったのだろう。かくて、日本は粗大ゴミの宝庫になるのである。
あ~ぁ、言いたいこと言ったら少しスッキリした。話を元に戻そう。
ロック前の状態では送風ファンはきちんと回っているし燃焼炎は青色がかったピンク色、断じて不完全燃焼ではない。故障の原因は燃焼状態の監視機能であるフレームロッド(金属の感知棒)に異物が付着して誤作動したに違いない。
前の機種もこんな現象が起きて分解し燃焼部のロッドを磨いて復旧させた経験があるので、山爺は今回も同じ現象だと思ったのである。
前回の故障の原因は娘達がストーブの前でヘアースプレーを多用(そりゃあ寒い時は暖かいストーブの前でおしゃれもしたくなるから仕方がない)スプレー中に含まれるシリコンが送風ファンから侵入しロッドに付着したものだった。・・・取説をよく読むと本機の前でシリコン化粧品は使うなと書いてある、あはは。
これに懲りたのでストーブ前での化粧品の使用は我が家では厳禁とした。さて、今回は何が付着したのだろうか。空気中に漂うホコリの大半は繊維くずなどの可燃性物質だから付着するはずはない。ここは、ネットに頼ろう。検索した結果、洗濯物の室内干しが怪しいことが判明。
冬のベランダは寒いし、風も強いので洗濯物の乾燥は重労働だ。ゆえにファンヒーターの回っている暖かい居間は格好の乾燥場所と化す。時として洗濯するときに柔軟剤というものを入れるが柔軟剤にはシリコン成分が含まれているようだ。これが乾燥する時に空気中に漂いだすらしい。なるほど、これがフレームロッドに付着したのか。
前の機種なら電源ロック機能がなかったので分解して何度も磨いて使い続けることが出来たのだが、今度の機種は素人がむやみに分解し手直し出来ないように電源そのものを落としてロックしてしまう。こうなると正しい知識を持っている器用な人でも修理できなくなる。
こうなると素人はお手上げだ。かくて、廃棄処分を決断、いたずらに粗大ゴミを増やすことになるのだ。
故障じゃなく検知機能が稚拙でそれによる誤作動により捨てられる家電品、メーカーさん何とか見直し出来ないものかね。シリコン成分を使うなと取説に書きゃいいと言うもんでもなかろう。ちまたにはシリコンが含まれた市販品がごまんとあるのだから。
工業用燃焼機器や火災報知設備に光学的に燃焼状態を監視するウルトラビジョン(フレームアイ)なるものもあるがそれ採用したら製品単価が跳ね上がるしねえ。
通勤等で寒い朝に起きるときなど即暖性に優れたファンヒーターは重宝だ。これがエアコンだと朝起きてスイッチを入れても、部屋が暖まる頃には家を出る時間になってしまう。第一エアコンは頭の上ばかり暖かくなり山爺のように寝転がり体勢では暖気が降りてこず暖を取れない。(起きりゃあいいだろうってか、それができないから往生してます)
仕方ないから新しくファンヒーターを買いに行こうと家族で相談する。・・・しかし製品自体はなんともないのになあ、と未練も残る。
まてよ?メーカーで修理するにしても解析に際しまず電源ロックを解除するだろうに?、絶対に製品に隠し解除機能を持たせているはずだ。と山爺が思いついた。
【山爺の一言メモ】
家電品などに使われる電子機器はその性能をチェックするため製品操作とは関係のない機能検査回路が組み込んであります。また昨今の家電品は製品異常が起きたとき保護のためいち早く電子回路で運転ロックする機能を有したものが多いです。その場合、消費者には簡単に解除できないように秘密の解除回路が組んであることが多いのです。製品操作に影響のないボタン同士を長押しさせてエラーを解除させるようになってます。たとえば運転ボタンと停止ボタンを同時に長押しするとか。
パソコンを立ち上げ『〇〇のファンヒーターHHHロックの解除方法』と打ち込んで検索してみた。驚いた。出るは、出るは、何10件もヒットした。ご丁寧にYouTubeに動画まで沢山投稿している。それだけこの製品はトラブルが多いということか。
長々と前置きを書きました。では、復旧の手順をご紹介します。
また電源プラグも抜きましょう。
鋭利な金属部が出てくるので薄い綿手袋など着用したほうが良いでしょう。(親指と人差し指先端は切っておく)
軍手はケバが立って内部に引っ掛けケバを起こしやすいので使わないこと。(ケバが燃えると思わぬ事態になりまっせい)
爪2箇所、ネジ2箇所を緩めます。
爪部はマイナスドライバー、カッターナイフの刃先などで爪をゆっくり起こしてから指でさらに曲げるとよい。
カバー下部を手前に引きながら上に押し上げてゆっくり外します。外しにくいですが落ち着いて丁寧に扱ってください。
爪2箇所、ネジ2箇所を緩めます。
爪部はマイナスドライバー、カッターナイフの刃先などで爪をゆっくり起こしてから指でさらに曲げるとよい。
カバー下部を手前に引きながら上に押し上げてゆっくり外します。外しにくいですが落ち着いて丁寧に扱ってください。
右にあるのが燃焼状態を監視するフレームロッド。
粘着力の弱いマスキングテープがよいです。
ガムテープ・セロテープなど接着力の強力な物は粘着物が残る恐れがあるので使わない。
どうしても使いたい人は紙などでバーナー穴を覆い周辺をテープで止めるようにする。
白い異物がなくなり金属部が出てるまで磨いてください。
燃焼カバーを取り付けたら、ネジで固定する前に上部まで手を入れて確実に取り付いていることを確認する。軽く叩いて音を聴いたりするのも確認の一つの手段です。
正しく取り付いていなく隙間があると燃焼空気が製品内に漏れて大変なことになると思うよ。(^ω^)
きちんと取り付いていることを確認したらネジ締め、爪を指で押し曲げる。
・電源プラグをコンセントにつなぐ
・基盤右上にある白いボタン①と操作パネルの温度調節+-ボタンのマイナス(-)②を同時に長押し3~4秒?する。
・ピッと鳴り、--- 表示に変わる。
こうなれば解除成功です。
燃料タンクを元に戻して外カバーを外したまま燃焼試験をします。
・着火したら炎の色を確認
青く赤みのある短い炎なら正常燃焼
・フレームロッドが赤熱していることを確認
(真っ赤になっていることを確認)
我が家に暖かい空間が戻りました。
ぐうたら生活続行です。目出度し・目出度し。
分解・手入れは自己責任でお願いします。
本ブログを参考にして実践して結果がどうなろうと当方には何の責任もございません。
全てはあなたの腕次第です。
【山爺の一言メモ】
不完全燃焼の検知装置が意外と簡単なものであることに驚かれたのではないでしょうか。
なぜ針金1本で検知できるのか。
フレームロッド
炎の電気抵抗値の変化を利用した方法であり、炎の中に存在するイオンの作用により一方にしか電流を流さない性質を利用した検出器。室内の酸素が少なくなって不完全燃焼になると炎は長く伸びるのだそうです。したがって炎が検知棒の中心から外れ燃焼温度が微妙に変わる。その変化を捉えて燃料を遮断させるのです。ためになりましたねえ。
【川柳】
・いたずらに 電子ロックで 粗大ゴミ
・杵柄で ヒータ直し 悦に入り
・断捨離の 陰で泣かさる 焼却場
・番組の 断捨離トレーナー 断捨離に
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