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2024年10月18日金曜日

向島百花園に行ってみた

 にっくき暑さもようやく収まりました。それにしても10月の半ばだというのにまだ半袖の夏姿のままでいられるとはどうしたことだ。

これまで我が国はほぼ温帯気候に属していたが温暖化現象により亜熱帯地帯となりつつあるのでしょうか。

2050年ころの日本の気候は夏と冬だけとなり秋・春がなくなるという恐ろしい予言をしている科学者もいる。まあ、その頃には山爺は神か仏になっているだろうけれどね。

秋の気配を写真に収めようと愛用の重い一眼レフをぶら下げて東京は向島にある『向島百花園』に行ってみた。目的は吾亦紅の花をこの目で見て撮影することである。

数年前にお袋さまが亡くなってから爾後、杉本真人の『吾亦紅の歌』にハマっている。♫さらさらゆれる吾亦紅、ふとあなたの吐息のようで・・よくこんな歌詞を考えつくものである。

あのように人に語りかけるような歌い方を語り歌という歌い方であることもそれで知った。ちなみに広辞苑で調べてみると歌語り(和歌で歌にまつわる物語の意)という言葉は載っているが語り歌という文言はない。吉幾三あたりがひっくり返して作った造語かな?あるいは業界人が偶然思いついた単語?。

山爺はこれまで散々里山を歩き回っているが未だ吾亦紅の花を見たことがない。秋以降、山歩きはあまりしないせいでもあるかなあ。

山の遭難の大半は自己責任で起こる転倒・滑落であるが、気象の激変によるやむおえない場合の遭難も多々ある。そしてそれは秋季に起きることが多い。何故か、理由は簡単だ。春から夏の気象激変は急に暑くなる方向だが、秋の時期の気候激変はいきなり降雪なんてことも・・どちらが遭難し易いかは誰でもわかるだろう。

また、春から夏の季節は百花繚乱で登山道に花が咲き乱れて目を慰めてくれるが秋以降の草花は花びらがなぜか地味なものが多い。艶やかなのは桔梗とキク科ぐらいだろうか。

そんな理由で山爺の足は秋以降、山から遠のくのである。紅葉があるだろうって。紅葉なら何も苦労して山奥に入り込まなくても山あいの温泉地で間に合いますがな・・ (^^♪

さて、百花園に戻ろう。吾亦紅の名所はないものかと、いつものようにGoogle mapで吾亦紅と打ちこんで検索したがまるでヒットしない。どんなところに咲いているのかもわからない。闇雲に野山を歩いても偶然に見つかるチャンスは稀だろう。

図鑑で調べてみたらバラ科の多年草で晩夏から秋にかけて日当たりの良い野原や川辺に咲く山野草とあった。植物園なら栽培しているかな。・・で、見つけたのが向島百花園だった。

東武鉄道で東向島下車、駅を出でて右に曲がりガード沿いを歩くと親子連れの行列を見た。このガード下には東武鉄道博物館がある。その入館待ちの列だろう。お父さんは大変だなあ。子供にせがまれて入館前から行列する・・山爺にはとても出来ない芸当だ。

あ!、華厳が展示してある。懐かしいいなあ。
この電車の先を右に曲がり真っ直ぐ歩けば7~8分で百花園に着きます。





公園内を横切ると百花園の入場口が見えました。

料金は大人¥150ですが、65歳以上は¥70のようです。一円たりとも無駄な金は使わない主義の山爺、マイナンバーカードを提示して¥80の割引を受けて園内に入りました。

園内は思ったより狭っちいですなあ。

都内にある多くの植物園はもと大名屋敷だったものを明治政府が接収、爾後公園として解放されたので広大な庭園を有しているものが多い。

しかし、ここ百花園は骨董商を営んでいた佐原鞠鵜(きくう)が文人・墨客の協力を得て木々鑑賞を目的とた花園を造営した(1804~1830)ものだからいわば町人による文化財だ。故に身の程をわきまえてか武張った様相は微塵もない。もらったパンフレットで創建の履歴を知りこの狭い庭園に好感を持った。


野山でよく見かける秋の野草、”露草”が百花園内のいたるところで咲いてました。

ショウメイギクという花(なんだそうです)が綺麗に咲いてました。

秋の花もなかなか艶やかに頑張ってます。







アザミの一種でしょうか。
蝶も優雅に一休み。









この木々はホームセンターの植木売り場でよく見かける千両?かな。






やはり秋の花の代表と言ったらこの花、桔梗でしょう。


桔梗といえば思い出すのがこれを家紋とした明智光秀です。

本能寺の変で信長が『旗印は』と問うと森蘭丸が『桔梗の紋』と答え、それを聞いた信長が『是非もなし』と呟いた、一番の名シーンを思い出します。


怪しげな花が咲いてます!

よくわかりませんが。葉っぱの形状からヒナゲシの種類かな。





萩の花で覆ったトンネルです。

うまく写ってませんが、見事な花トンネルでした。
萩そのものがこのように地味な花ですからねえ。目立ちません。





秋の代表、彼岸花がありましたが群落ではなくあちこち2~3本といったふうに散在してました。

幼いころ親に彼岸花は毒だから触っちゃ駄目と教わったので山爺は今だに触れたことがありません。

球根にアルカロイドの毒を含んでおりそのまま食すると死ぬこともあるらしいのですが、水に晒して毒を抜けば食用になるそうです。

すぐ食べられたのでは非常食として不向きだ。手目暇かけなければ食べられないものを選んだ古人のしたたかな知恵に脱帽。

彼岸花は野山に自然に生えているのではなく古人たちが飢饉対策や野ねずみ繁殖予防(アルカロイド毒で巣穴が作りにくい)として人為的に畦や土手、神社仏閣に植え付けたのです。そして子供たちにたずらをされないよう脅しを掛けて守ったんですね。山中に入ると彼岸花が全然見当たらないのがその証です。

竹林もあり一見、風情がありますが、すぐ横が大通りなので車の喧騒が雰囲気をぶち壊します。











シロヤマブキ?という花がありました。これも結構派手な花です。

秋の花は地味だと思っていたのは山爺の偏見だったのかな。



タマスダレ・・・と書いてある。

南京玉すだれは知っているけれど、たますだれという名の花には初めてお目にかかります。



ルドベキアの仲間かなあ。

ルドベキアは夏に咲く花なんだそうですが今年も夏日が続いているので咲いているのかな?




この地味な花は何だろうか?

葉っぱの形状からあぜ道に咲く野草、ユウゲショウに似ている。

狭い園内なので一時間ほどで一周してしまいました。

肝心の吾亦紅が見つかりません。入場口に戻り案内板に書いてある季節ごとの花の位置をよくチェックすると№13の区域に確かにワレモコウの文字があります。

№13領域に戻り、よくよく探すと、ありました。やあ地味な花だ、こりゃあ見過ごすわ。


この種の花は群れを作ることで目立つのかな。

吾亦紅の作詞者もそのへんを意識してサラサラ揺れる吾亦紅と詠んだのだろうなあ。

ここの庭園では群落ではなく疎らにひっそりと咲いてました。


地味だけれどよく見ると可愛く味わいのある草花です。

まさに生前の我がお袋さまと同じだ。 (^^♪





狭いながら池も配してあり庭園の見栄えを良くしてます。

春にはさらに沢山の花が咲くのかなあ。また春に訪れてみよう。なにせ¥70と約安入園料だから。

この庭園には草本の名前と説明札があまりありません。山爺も特段草花の種類に詳しいわけではなく、撮影時は名前もわからずシャッターを切りまくりました。解説は家に帰ってからにわかに図鑑で調べたものが多々、ゆえに間違っているものもあるかも知れません。年寄りの戯れ事とお許しを・・・ m(_ _)m

【川柳】
・秋花も 艶やかですよと 百花園
・地味ながら 醜女にあらず 吾亦紅 
・亡き母に 重なり見つめる 吾亦紅

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