家で閉じこもってばかりいるので気力体力がどんど落ちてしまう。このままではいかんなあ。どげんかせんといかんばい。
14日以降はさしもの秋雨前線も消滅するだろう。そんな訳でお泊り山行にそなえ近隣の山へ訓練登山に行こう。
我が家から一番近い低山は足利方面です。
この辺一体は低山ながら痩せ尾根や岩稜で形成されている山々が多くて訓練に適した山が多いのです。
10月10日(水)は天候いまいちながら雨の降る気配はなさそうです。足利市の東南にある大坊山にでも行くとするか。
足利市周辺の山々は足利市直営の公共バス便が多いのも魅力です。直営だからして料金一律¥200と安いのもありがたい。
www.city.ashikaga.tochigi.jp/uploaded/attachment/47362.pdf
JRの富田駅から9:02のバスに乗り大沼田集会所で9:12下車、ここからやや複雑な坂道を15分ほど歩く。
山爺は人家の間にある迷路のような細道を歩いてしまったが結局広い道に出てしまった。はじめから大きな道沿いに歩いた方が得策のようだ。急がば回れとはよく言ったもんだ。
漸く大山祇神社への登りの道を見つけて進むと、ねのごんげんと書いた石の標識を見つけました。そのまま車道を歩いても大山祇神社(おおやまづみ)に着きますが風情のある山道へ入ります。
小さな祠を右に見ながら左の細道を登ると大きな駐車場に着きました。広い駐車場に車は2台のみ駐車、平日なので入山者は少ないようです。今日はのんびり歩けそうだ。
これが奥多摩あたりだと平日でも雲霞のごとくハイカーが押し寄せるのでたまりません。
しかも毎週のように山に入り歩きなれているパーティが多いので、どんどん山爺を追い抜いていくのには閉口します。(人の尻にぴったり付いて来こられると不愉快だ。人間(じんかん)距離を空けてもらいたいものだ)
”山を歩くのだけ”が好きな人々は本当に困りものです。じっと地面を見つめどんどん登ってゆきます。もっと景色を見たり鳥の声に耳をすまさんかい。ましてや最近のトレランとかいう訳のわからん連中にはうんざりです。情緒ゼロで山ん中走り回って何が楽しいのだろう。運動会は人里でやれい!。
山爺は常にカメラを首にぶら下げて随時写真をパチリとか気に入った場所(景色)を見つけると休憩やお茶タイムを取るのでめちゃくちゃ時間が遅れます。これでは〇〇山の会なんかには入れてもらえっこない、入ってもすぐに破門されるに違いない。(-^〇^-)
駐車場を抜けるとすぐに大山祇神社に到着します。登山の無事を祈って神社に参拝してから右脇にある山道に入ります。ここから久方ぶりの山道歩きです。
最近、古傷の左膝に加え右膝も痛みが出て消えない。いよいよ体にガタが出始めたようだ。今日は両膝にサポーターを装着して登山に挑んでいる。なんか両膝が引き締まって歩きやすい。
歩き出して30分で大坊山(285m)に着いた。ええ!もう着いたの。
ここが山頂?だだっ広い広場だ。
もとはここに立派な奥の院があったらしいのですが昭和40年落雷により焼失したようです。
山爺の足の周り全部が神社の礎石だったのかな?随分と大きな社殿が建っていたみたいですが焼失とは残念です。今はご覧のとおり小さな祠が建っているだけです。
【山爺の一口メモ】
久安年間(約850年前)に当山の神社を大沼田村大坊山山頂に建立した。
主祭神は大山祇命で国家安全、五穀豊穣などを祈願した。明治40年、神饌幣帛料供進社に指定された。昭和10年に老若男女延べ2千数百人の勤労奉仕によって立派な社殿が完成したが、昭和40年に落雷で全焼してしまった。
歩き出して30分ではさすがに大休止とはいかないので写真を撮ったらすぐに出発です。
やや急な山道を黙々と登ると早くも左側が開けてきました。いいねえ。もう展望が望めるとはこの山は楽ちんだ。
左下に見えるのは足利鹿島園温泉です。山道は一丁前に岩を含んだ痩せ尾根になってきました。訓練登山には最適です。
3000mクラスの山であってもこんな痩せ尾根や岩場が長く続くだけです。バランス感覚や3点確保のよい訓練になります。
振り返ると大坊山がみえます。久方ぶりの割には今日は調子が良い。息切れすることなく足が前に出ます。4日前にゴルフしたばかりなので足腰がしっかりしているのかなあ。
痩せ尾根と岩稜の道を登ったり下ったりを繰り返しますが展望があるので疲れません。左にゴルフ場がみえます。オリンピックスタッフ足利GCでしょう。
小さな人影と乗用カートが動いているのが手に取るように望めます。
こうやってみるとゴルフってのは広いようで狭いところでチマチマと遊んでるんだなあというのが良くわかります。
しばしゴルフ場を眺めながら立ち休憩をとります。
先は長いのでさらに前進。しばしの急登のあとつつじ山(254m)に着きました。
狭い山頂?で山頂というより単なる通過点のような山頂です。自撮りを済ませたらさっさと先に行きます。
分岐点に到着、右はシルバーコースと書いてある。要は山頂を経由しない迂回路のことだろう。迂回路と書けばいいものをシルバーコースとは、なんたる侮辱だ。
山頂コースは険しいのかな?迷っていると丁度、山頂方面から夫婦連れが降りてきた。
『山頂は険しいですか』
『大したことはありません。眺望がいいですよ』
この回答で山頂コースを選ぶことに決定です。急登を10分も登ると鉱山山頂(250m)に着きました。
なんだ、たいしたことないではないか。ただし北側は絶壁でトラロープが張ってあります。ははあ!シルバーさんの誰かが、ここから落ちたのかな?。
それでシルバーコースなんて名称を使って年寄りを締め出そうとしているんだな。
眼下に鉱山というより砂利の採取場が広がっています。その右上に大きな道路がありますがR293です。
R293は以前は峠越えの道だったそうでトンネル完成後は廃道となり荒れ放題となっています。山頂からその廃道を見ることが出来ます。
世の中にはこの廃道ばかり訪ね歩く変わり者がいるようでこの廃道はマニアの間では有名で訪れる人も多いようです。なんだかなあ・・・
山頂から急な坂道を降りると5分くらいで左手に屋根が見えました。鉱山番屋という休憩ポイントです。
鍵の掛かった売店(夏季のみ営業?)やランプのぶら下がった東屋、大きな石のカエルの彫刻を祀った神社?など多彩な広場です。やや下ると簡易トイレもあります。
あるブログによると鉱山(下の砂利採取会社)で開発した広場らしいです。
夏季には人が入り、賑やかなのかもしれませんが今日は誰もいません。
広い展望デッキがあったのでここで昼食をとることにしよう。
いつものように携帯コンロでお湯を沸かして今日はカフェオーレを作る。
カフェオーレをすすりながらいつものようにサンドイッチ・昆布握り・ミニアンパンを頬張る。デッキの下は曇りながら眺望が開け贅沢な昼食を楽しんだ。
さて、この先どうしようか、このまま妙義山・大小山まで足を延ばすか、それとも越床峠から足利病院へ下ってバスで帰宅しようか、大小山経由で富田まで歩くのはちょっと負荷がかかりすぎるかな?。
妙義山も大小山も今年の春に登ったばかりだし、今なら足利病院発14時35分に乗れそうだ。
いつも欲張って歩きすぎオーバーワークになってしまうので今日のところはここから下山しようか。
下山決定!、15分もあるくと越床峠の分岐に到着です。ここを左に降りるとR293の廃道に降りられます。右に降りる道が足利病院へと下る道です。
あまりここから降りる人はいないと見えて落ち葉で道が埋もれています。30分も歩くと病院が見えてきました。
里に降りると蛇、猪、注意の看板がありました。熊の表記がありません。クマはいないんかい。
この病院は病弱特別支援学校が隣接しています。足利病院に通院・入院している病弱な児童を対象とした教育機関だそうな。
病院の後ろに今日歩いた大坊山(左の高い山)や尾根筋が一望できました。結構歩いたではないか。これなら1泊登山の大丈夫だ。
このコースも岩稜含む割には負荷の少ないよいコースだ。こんどは妙義山から逆コースをたどり鹿島園温泉に入るプランで再訪しようか。
秋雨前線の合間に訓練登山の項・・・(完)
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