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2022年2月23日水曜日

徒然なるまま(おとぎ噺など)

 今年の冬は寒い日が続いたなあ。・・・と思っているのは山爺だけかな。(^ω^)

今週末あたり(2/25)から気温が10度を越えそうだ。近隣の里山へでも撮影に行こうかなあと、ようやく思えるようになった。

重い腰を上げようかなあと思う理由がもう一つ。コロナもからんで家におこもりの徒然に連日PCを開いてネットサーフィン三昧、ヤフオク(ヤフーオークション)で掘り出し物はないかと検索ばかりしている。

我が愛用のニコン一眼レフカメラのレンズは標準的なAF28~80mmのレンズとAF70~210mm(いずれもズーム)の2本だけだ。

80mmで撮影しているともう少し絵を引っ張りたいなあと思うことがままある。さりとて210mmでは風景などの広角画が撮れない。・・35~100mmぐらいのズームが欲しいなあとかねがね思っていた。しかして新品の購入は天下のニコンだ、有に10万円近くする。年金爺にはとても手が出ない。

ここはヤフオクに頼ろう。連日オークションで使えそうな中古品(安い出品には動作未確認・カビ・ホコリあり、なかにはしゃあしゃあとレンズ割れてます・・そんなひどい出品者もいる)を探すが、当初¥1000くらいからスタートしても締切間際では¥7000くらいに跳ね上がる。

ある日、AF35~105mmのレンズが¥1500で出品中で、入札締切1日前でも入札件数0件という物を見つけた。状態は自動で正常に動作・くもりカビなし・レンズにわずかなチリありとある。好条件なのにどうしたんだろう。ダメもとで¥4000を上限にオート入札しておいた。(オート入札しておけば指定額まで勝手にセリ続けてくれる)

翌日結果を確認すると、そのままの額で落札しているではないか。送料も¥900と良心的だ。狡猾な出品者だと送料は全国¥2000とか、海外から送ると称して¥3000~¥7000もふんだくる輩(会社)もいる。

ヤフオクに入金手続きを済ませるとすぐに届いた。さっそく開封。おお、まったくの無傷品で、しかもMade in Japan ではないか。(最近のニコンレンズはMade in Thailand が多い。

レンズもチリがわずかに付着しているだけ、それもエアーブラシをかけると簡単に吹き飛んだ。

カメラに装着して動作確認。オートモードでピントもばっちり合いシャキシャキ動く。新品と変わらないじゃあないか。普通なら中古でも状態の良いニコンレンズは数万円はする。そのレンズを今回¥2400で手に入れてしまった。めでたし、めでたし。

【おとぎ噺考】

去年の暮れにNHKBSで昔話法廷なる番組を見た。これがうんちくのある番組でなかなか面白かった。たとえばグリム童話の3匹の子豚、言わずもがな、狼が子豚たちを襲い食べようとするのを頓智を働かせて撃退する話だが番組ではレンガの家を作った3匹目の子豚が計画的殺人容疑(殺狼)で起訴され、裁判が始まる。

容疑内容は家に不必要な大鍋を事前準備したこと、窓の全てを閉じておきながら煙突だけ開放して故意に誘導したなど、対応が計画的で正当防衛には当たらないというものだ。

傑作なのは浦島太郎だ。竜宮で3年(竜宮の3年は地上の300年)遊んだ浦島だが乙姫に飽きて家に帰ると言い出した。

乙姫は身ごもっており(ここが大人の話で妙に生々しい)引き止めるが浦島は聞き入れない。

なんか不倫に飽きて別れようとする男を彷彿とさせる。しかたなく玉手箱を渡して見送り時に『ぜったい開けないように』と釘をさす。浦島は地上に戻るが、ご存知のように玉手箱を開けてしまい一気に老化、爺さんになってしまう。

この玉手箱の中身は生物を瞬時に300年も老化させてしまう猛毒ガスだ。裁判では検察側がマウスで再現実験を行い証拠として提出するがその内容がすごい。マウスに玉手箱のガスを吸わせると瞬時に骸骨と化してしまうのである。

乙姫はこのことを知りながら玉手箱を渡しており殺人未遂罪に当たると起訴される。『絶対に開けないで』の忠告も人間、開けるなと言われると開けたくなるとして悪意有りと評価される。

なぜ浦島は死ななかったのか。風の吹いている浜辺で開けたのが幸いし、少ししか吸わなかったので軽症で済み爺さんになっただけで命拾いしたと言う筋書きだ。

桃太郎なぞは徒党を組んで善良?な鬼たちを1名斬殺、30人以上傷害させ財産を奪ったとして強盗殺人罪で死刑求刑。

かの昭和の名横綱大鵬が幼児の頃、桃太郎の話を聞かされて『鬼が可哀想』と大泣きしたエピソードがあるが、山爺も小学生の頃、桃太郎の話には疑問を持っていた。懲らしめたのは良いとして財宝を車に積んで持ち帰るのは泥棒じゃないか?と考えたのだ。・・昔から山爺はひねた考えの子供でした。はい。

驚いたのはアリとキリギリスの物語、夏場、働きもせずチャラチャラ遊んで暮らすキリギリス、暑い夏に真摯に働き冬に備えせっせと食料を蓄えるアリ、ご存知のようにキリギリスは冬になり食料を得られなくなり餓死する。

この話は将来に備えることへの大切さを子供らに教えているのだろう。怠けたキリギリスに同情する者はほとんどいまい。むしろキリギリスいい気味だと思う人がほとんどだろう。

どっこい番組は違った。アリとキリギリスは友人同士、キリギリスが食料を分けてと懇願したのに断ったアリ、アリにしてみれば暑い夏に額に汗して必死に蓄えた食料だ。加えてアリは子沢山だ。当然といえば当然だろう。

ところがアリは保護責任者遺棄致死罪に問われるのである。この罪は肉親や親戚だけが該当するのではなく第三者である親友も該当する場合があるのだそうです。気をつけなければいけませんねえ。


そのほか、赤ずきんちゃん・ヘンゼルとグレーテルも殺人罪で起訴される。さすがはNHK、話の切り口が鋭いです。興味ある人は番組みてください。身につまされますよ。

昔話法廷 | NHK for School

昔話は史実に基づいたものが多いという。詳細に記録すると被害側・加害側とも差し支えがあるので、ぼやかして事の次第を後世に語り継ぐのだと言う。そして日本昔話の多くが勝者側によって作られたということだ。日本書紀を編纂した藤原不比等あたりが一番怪しい。

桃太郎伝説は、朝鮮で燃料の木々を使い果たし鉄の生産が難しくなった人々が渡来して中国地方の山中に住み着いて鉄の生産を始めた。岡山には7世紀以前に作られた鬼ノ城という城が現存する。だれがいつ創建したかは不明だと言う。

鉄の生産にともない茶色い汚染された排水を麓に流す。これを見た農民が、鬼たちが人を食ったので血の色の川となったと騒ぐ。産業廃水によりコメの生産に弊害が出るので農民が困り役人に訴える。大和政権は鉄の利権が欲しいのでこれ幸いと攻め込んで渡来人を滅亡させた。

八岐のオロチ退治も渡来人を攻め滅ぼし鉄の利権を手に入れた話が元になっていると言う。

一説には八岐のオロチは河川の氾濫を治水した話を置き換えたとあるが甘い!そんな平和な出来事ではない。

須佐之男が八岐大蛇に酒を飲ませて討ち取ったとしているが真相は講和と偽って八人の抵抗勢力(豪族)を酒宴に招待し相手を酔わせた上でだまし討したに違いない。

大和政権はだまし討ちが得意で九州熊襲征伐では日本武尊が女装して相手を安心させて近づき暗殺しちゃうんだからひどいものだ。

大蛇の尾っぽから剣が出てきたと言い伝えがある。天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)またの名を草薙の剣(くさなぎのつるぎ)としてこの剣は大和政権の3種の神器となる。嘘っぱちもいいところで渡来一族を滅ぼして略奪したに違いない。

浦島伝説にしても、朝鮮に渡った和人が久方ぶりに帰った話が元と言われてます。竜宮の建物が朝鮮にある建物そっくりです。

さるかに合戦は縄文人と弥生人の争いがルーツと言われています。つまり猿は狩猟民たる縄文人、蟹は農耕民族の弥生人。縄文人にしてみれば神聖な森林をところかまわず伐採して農地にしてしまう弥生人は許せない。(狩猟域がせばまる)弥生人にしてみれば手入れした田畑を踏み荒らす縄文人が許せない。これが争いの元で殺し合いに発展してしまう。蟹陣営に臼がいるが臼は農耕民必須の道具だ。

かちかち山は飢饉で食人があった出来事の記憶がもとになっていると言います。おばあさんを鍋にして食ったと言う記述が現実味を帯びていますねえ。

まだまだ書きたいことが山ほどあるけれど・・・拙い話を長々と・・最後まで目を通していただきありがとうございます。

参考文献

おとぎ話に隠された古代史の謎:関裕二著 PHP研究所

日本昔ばなし謎と暗号    :歴史の謎研究会(編)青春出版社

【川柳】

・伽ばなし よく聴きゃ怖い ストーリー ・・・煮た・食った・埋めた

・桃太郎 行方気になる あの宝     ・・・あの財宝、結局どうなった

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