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2019年4月11日木曜日

秦野お花見ハイク。弘法山と高取山

天気予報では暖かくなるな兆しが報道されているが、桜が咲いてからなかなか暖かくならない。3月末になれば桜も満開で暖かくなるだろうとタカをくくって桜の咲く山に出かける企画をした。

以前から目をつけていた桜の咲く山の一つに丹沢、大山の手前にある弘法山という低山がある。弘法山→念仏山→高取山と歩いてみようか。

丹沢登山の玄関口の秦野は山爺の在所から電車で3時間弱で行くことが出来る。

下画像の中央雲の下のピークが高取山556mでその手前に重なっているのが念仏山です。

交通費は片道¥1600と長距離を移動する割には他の路線と比べると安い。これは小田急線の企業努力に負うところが多い。
我が家から都心まで¥1000ほどかかるが、新宿から秦野まで同じ時間移動して¥670である。小田急さんエライ!!

我が家→都内→秦野→丹沢方面はいずれも人口密集地帯なので交通機関の利便性が良く発着本数が頻繁なので時間を気にしないでもすむ。

惜しむらくは丹沢一帯が2000mに満たない山々なので夏山登山に不向きなことである。気の利いた神様が造山運動を起こしてあと1000mほど持ち上げてくれないものだろうか。(^O^)


弘法山に9時30ごろ着いた。小さな駐車場が2つあるが既に満車のようだ。弘法山は帰りにも立ち寄るので直登せずに迂回路を歩く。



善波峠までは林道のような広い道を30分も歩けば到着する。道の途中に自動販売機があり飲み物が買えるのもご愛嬌だ。


それにしても寒い、3月末だというのにどうしたことだ。気温は7~8℃しかない。日差しが時々射すのがせめてもの救いである。

善波峠には野仏と常夜灯の残骸があった。この道は江戸時代に大山詣りの登山道になっていて、この峠に茶店があり店の親爺が常夜灯を毎夜灯して管理していたそうです。

この道は弘法山235m→念仏山→高取山556m→蓑毛→浅間山679m→大山表参道→大山1252m という古来よりの大山詣りメインルートで今でも酔狂な登山者が登って行きます。

善波峠を越えるといよいよ山道になりました。野菊と信仰の道という道標を見ながら歩を進めて行きますが、だんだん傾斜が増して息が上がってきます。

途中に関所みたいな柵と扉で仕切られたところに出くわしました。鹿が市街地に降りないよう作られた仕切りです。開けたら締めるのがマナーです。

と、いきなり山爺の携帯のベルがなります。

『もしもし・・』『もすもす・・』相手は高校時代の友人です。6月開催予定の同窓会の問い合わせの電話である。山歩きを忘れしばし同窓会談義になってしまいました。

同窓会の企画状況の話が終わったので、
『ときに俺、今どこにいると思う』
『ん・・・』
『山だよ、山、厚木方面、丹沢』
『頑張ってるねえ、ご苦労さん』・・多分に冷やかしが入ったエールをもらう。

水仙の咲く中、再び静寂の山歩き・・と思ったがとんでもない。次々と登山者が上がってきた。後ろに付かれるのが嫌な山爺、その度に足を止めて道をゆずり先に行かせる。


終いには男女半々くらいの18人の高齢?パーティにも追い抜かれました。高齢と思って侮るなかれ、彼らは毎週のように山に出掛けるので実に強い部隊が多いのです。

でも、このパーティは中間に入って歩いていた人々が少しバテ気味で下を向いて奴隷のように黙々と歩いていたように記憶しています。あ~ぁ、嫌だ、嫌だ、話もせずに黙々と歩く集団は。

善波峠から40分ほどで念仏山到着、ここで大休憩を取ることにしよう。件の18人の大パーテイが休んでいます。






やはりオーバーワークのようで昔のお嬢様方の大半が笑顔も見せず水を飲んだり上着を脱いだりしています。

念仏山と書いてある道標の周りにも3~4人がザックを置いて休んでいますが、道標の周りで休むのは本来ご法度です。

リーダーとサブリーダーが真剣な眼差しで何か打ち合わせをしている。たぶん、疲労度やコースタイムを気にしているのだろう。嫌だねえ、たかがトレッキングでそんなに真剣になるなよ。

それより念仏山と書いてある道標の周りにいる君たちの会員をどかしてくれないか、邪魔でほかの人が記念撮影出来ないではないか。そんなことにも気が回らないのでは山リーダー失格です。このパーティの資質が知れました。

仕方がないので強引に割り込んで記念撮影。普通、写真を撮ろうとすると周りにいる人は『あら、すいません』とかなんとか言って退くもんだが若干1名は、それすらしない。ずいぶんとお疲れのようです。仕方がないから山爺の後ろに隠して撮影しました。

念仏山からは西側に眺望が得られましたが件の団体さんは先を急ぐのか誰も見ようとはしません。

こんな、団体と関わりたくないので山爺が先発で念仏山を離れました。
と、まもなくその団体ご一行が負けてならじと追いかけて来るではありませんか。当然先に行かせます。

ご苦労さん、そんなに急いで何処まで行くんだね?ずっと大山の先まで行くんか。・・・お~い、雲よ馬鹿にのんきそうぢゃないかの山村暮鳥より。・・・それにしても寒いなあ
、登っているのに体が全然暖かくならない。ウインドブレーカーを脱ぐ気になれません。

高取山への登りは思ったよりも急勾配で、しかも結構長い。おまけに木の根っこだらけで誠に歩きにくい。ぜいぜい、息を上げながら一歩ずつ足を前に出します。

途中に道標があるものの大山・蓑毛と書いてあり途中の高取山は書いてありません。高取山は途中経過のピーク扱いです。

さらに登るとようやく少し平らなところまで出ました。聖峰への分岐点です。山頂はもう間近のようで道標にやっと名前が載っていました。それにしてもここは道標が賑やかだなあ。

12時ちょいと過ぎに高取山(556m)到着です。
 山頂はダダっ広くぶっきらぼうに道標がひとつぽつんと立っています。

あの団体様はとうに通過したようです。大山方面に行ったのかな?それとも下山?。

数人のパーティが道標を避けて休憩しています。皆んなお行儀がよろしい。道標周りに群がる無粋な人はいません。








で、邪魔されることなく山頂で記念撮影。

ここで昼食の大休憩。今日の昼食は定番のサンドイッチとおにぎりではなくホットカツサンドとジャムサンドです。(昨夜ドラッグストアーで購入)

お湯を沸かしてカフェオーレを作って飲みます。

寒い中での温かい飲み物は誠にありがたい。生き返ります。それにしても寒い。終いには細かい雪のようなものが大山方面から飛んできます。登る途中で見た大山は真っ黒い雲で覆われていたので多分今頃大山は雪なんでしょう。本日は晴天なりとの予報は見事に外れてしまいました。(思った以上に北の高気圧が強く張り出し丹沢方面まで降りてきてしまったようです)

こう寒くては堪りません。15分で撤収!!。急いで荷物をまとめて下山開始です。元来た道を急いで戻ります。木の根っこの急勾配を慎重に下ります。下りは快調でどんどん高度を下げて行きます。


念仏山に2時前に戻ってきました。先程は団体様が好き勝手に占領していた地域をよく探索すると山頂の奥の方に小さなお地蔵様
の群れを見つけました。

ここ念仏山の山頂では戦前までは盛んに念仏講が行われていたみたいです。



敗戦とともに、『戦勝祈願したのに負けてしまった。こんな神様ダメだ』とダメ出しされて信心が薄くなり廃れたんですかねえ。


ここまで戻れば弘法山も間もなくです。

傍らに咲いた山吹とすみれ?の花を愛でつつ3時に弘法山公園に戻ってきました。







薄日も戻ってきてやれやれです。桜が7分咲きくらいでとても綺麗です。




小さな羊の牧場まで有り、実にのどかな風景が広がっています。

日差しが戻ったためか猫ものんびりお昼寝です。

上野公園の喧騒な花見風景とは大違い。売店茶店の類が全然ありません。キャンピングカーを改造した車上売店が数箇所あるだけです。こんな花見もありだなあ。

甘酒・お酒の文字がある売店へ行き熱燗を注文するも売り切れです。この寒さではさもありなん。

仕方ないから生ビールを注文しベンチに戻りザックから取り出したお菓子を肴に震えながらの花見を楽しみました。







【狂歌】

・風景も 花も緑も 何せむに うつむき去りゆく 爺老婆(じいばあ)の群れ。

・どすどすと 静寂(しじま)を破り 老若が 靴音高く 吾を追い抜く



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