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2016年8月20日土曜日

雲取山縦走 後編

昨日の寝不足でぼ~うっとしながらも、6時15分、それなりに楽しかった七ツ石小屋を後にする。小屋の人によれば昨日の混み様は本当に珍しいとのこと、であれば秋に再度、訪れてみたいと思う。
早朝の山道を再び一人とぼとぼと歩き始めました。早朝の山道は森の木々の香りや木漏れ日の当たり具合と言った独特の雰囲気が気分を和らげてくれる。心なしか元気も回復したようだ。20分ほど歩くと七ツ石神社に到着。荒れ果てた神社である。

ここの神様の風体は髭や髪ぼさぼさの御仁に相違ないと一人ごちた。

神社を過ぎるとすぐに大石が二つころがっているところが現れた。

これが七ツ石の片割れかなと思いながら通過、6時45分、七ツ石山の山頂に到着。




山頂には昨日の山小屋の若者たち数人がすでにいた。聞けばヘリを待っているとのことである。着陸は出来ないがここでホバリングしロープで荷降しをするのだそうである。

なるほど爆音が聞こえる。ほかに頂上にいるのは、さっき私を追い越していった親子連れが一組だけである。
この親子とお互いに登頂記念の写真を撮りあった。

先を急ぐので早々に別れを告げて一路雲取山方面に下る。石尾根は眺めもそこそこあり快適である。

山道を一気に下ると再び登りとなる。頭上をロープを垂らしたヘリが一機通り過ぎてゆく。石尾根はなだらかな広い道との情報だったが、なるほど広い道である。

んん!広すぎるなこれは!ヘリポートに到着だ。やけに広いはずである。先ほどの小屋の人によれば、このヘリポートは人の昇降専用だそうな。ええ~いくらで乗せてくれるのかな?ここからなら雲取山も楽だなぁ。と思いつつ、ここを過ぎると、まもなく奥多摩小屋に到着した。

当初はここに宿泊する予定でいた。口コミがいまいちだったので今回は遠慮したが泊まってみたい雰囲気ではある。










ここからはいよいよ雲取山への登りである。天候もまずまずで左側の視界が開けている。位置的には飛龍山だろうか?その奥の小さな三角山は次の登山予定の笠取山かな?。
寝不足のわりに今のところ快調である。
小雲取山を越えると目指す雲取山がついに視界に入りました。



もう少しです。頑張んべぇ!。

見えているのになかなか近づきません。山ではよくあることですが、これが何とも辛い。

避難小屋へやっと到着。山頂はこのすぐ上です。


小屋の中をチェック、なかなかきれいである。トイレも完備されており、いいじゃん。しかし今の私の体力ではここまで1日で到着するのは無理だろうなぁ。         ショボン!(´・ω・`)

9:20ついに頂上へ到達!実に47年ぶりである。山頂の記憶もほとんどない。ない、ない、あれぇ!雲取山の看板がないぞ。

見ると山頂でおじさんたち・・・
ってワシも同類のおじさんだけど、工事の真っ最中である。・・・『すいませ~ん。雲取の看板は?』・・『ああ、腐って落っこちたので今、交換中だよ、』・・『ええ~!そんなあ!証拠写真が撮れない!』!

仕方がないので、付近の方位盤の横で居合わせた登山者とお互いの不幸を愚痴りながら交互に記念撮影。プンプンヽ( `Д´)ノ 

昨日、小屋のお兄さんが『雲取山頂には落とし穴があるから気を付けて』と言っていたが、なるほど大穴が3個ほど掘ってある。

これだったのか。今その謎が解けた。えらいときに登ってしまった。まあこれも貴重な体験か!と納得する。

山頂で持ってきたフルーツ缶詰を開けて食べようとしたがスプーンがどこかに潜ってしまって見つからない。え~い!フタを丸めて代用。いやぁ、食いずらいこと。

景色を眺めようとしたがさっきまで晴れていたのが嘘のように周囲が雲だらけで視界ゼロ、さすがは雲取山だ!と妙に感心する。

ここから、いよいよ反対側の秩父方面への下りに入る。引き返すなら今だが予定通りGO!時間は9:40、ほぼ計画通りだったが、昨夜の寝不足が災いし、ここからペースが徐々にダウン、悲惨なことになる。

急な道をひたすら下山する。いやぁ、登りに使用しなくてよかったわい。まもなく雲取山荘に到着。47年前は素朴な感じの山荘だったと記憶しているが、皇太子殿下御用達になってから立派な山荘に変貌、個室、水洗トイレ(上履きに履き替えるので通過登山者の評判は悪い)だそうな。

この山荘を利用するには三峰口方面からが最短となるが延々ときつい登りが続くので大変だ。にも関わらず、山ガール・山姥に大人気だとか。こういう山荘は、おいらの趣味ではないなぁ!。

休憩も取らずに通過、更に下ってゆく。10:40、大ダワというところに到着。雲取山は人気の山だけに登山道はよく整備されており歩きやすい、確かに本格登山の入門に適しているようです。



さらに下降し芋の木ドッケに12;10に到着、このあたりから休憩する度に眠気が襲ってきて体がだるくなってくる。

人のせいにはしたくないが本当に昨夜はアンラッキーであった。睡魔に襲われ、歩きながらウトウトしバランスを崩し転倒、転落でもしたら大変なことになる。・・・私は過去に夜行列車で南アの広河原に明け方到着、そのままスーパー林道を歩き出し寝ぼけて転倒した経験があるので二度とそんな目には遭いたくない。

 そんな体の状態のときに白岩山のきつい登りに出くわす。

47年前の記憶だと下りばかりの楽な道と記憶していたのだが、それは若くて体力が有り余っていたからだったと今更、気が付いた。

改めて地図で確認すると、雲取山の標高が2017m、白岩山の標高が1921mで96mの差でしかない。『ええぇ~あんなに歩いたのにたった96mかいな』 三峰神社まであと921m降りにゃあ、あかん。とガックリする。

登ったり降りたり、を繰り返しながら先へ進む。『結局、登っているではないか!俺は下山したいんだぞう!なんなんだこの山は!』 腹立ちながら歩いていると、すぐそばの茂みでガサッと音がした。
『えっ熊!』一瞬そう思い体が凍り付く、明らか茂みからじっとこちらを見ている二つの目。茶色い模様の動物だ!なんだ鹿か、脅かしやがる。カメラを向けると逃げ出し一定の距離を空けてから悠々と葉っぱを食べ始めた。結局白岩山に着くまでに都合3頭の鹿に遭遇した。

白岩山の頂上はベンチもあり登山者の休憩ポイントである。ここに来れば食べ物の残りをもらえることを覚えたのであろう。人なれした鹿達と見受けた。
 
白岩山12:25分到着、疲れに暑さも加わりいよいよ予定より遅れだしてきた。昔勤めていた会社経営者の春闘回答時のセリフではないが、先行き不安!。

白岩山で記念写真を撮ってもらいました。また自撮りも!

旧日本兵のような帽子後部のひらひらは熱中症予防のアルミ布性のカバーで、これを付けていると後頭部が熱くなりません。優れものです。ワークマンで見つけて購入、山にゴルフに重宝しています。

ほかにも、ワークマンでは山で使えそうなものが廉価で沢山あります。ワークマンが我が家の近所にあることも手伝ってよく買い物しています。なにも高級スポーツ店に行かなくても仕事も山歩きも便利性と安全確保という共通の目的があります。ベストなんか、いいのが揃ってますよ。皆さん一度訪れてみてください。・・ワークマンから宣伝料振り込まれないかな。(^0^)/


白岩小屋の廃屋に12:50到着、計画より相当遅れている。15:30分のバスに乗るつもりだったが、ここからあと3時間はかかりそうである。絶望感が漂ってきた。これというのも昨夜の酔っ払いのせいである。ヽ(`Д´)ノプンプン
昼食もまだで腹が減っているので、ここで大休止を取る。ザック内にはカップ麺があるがこれを作るまでの時間はない。非常食のレーズンクッキーで間に合わせる。

休憩していると下から大荷物を背負ったボッカさんが上がってきて、ここで小休止を取った。『三峰根神社まであと3時間くらいで着きますか?』・『ああ3時間あれば十分だね』・・この時点で15:30のバス乗車は不可能に近くなった。

まあいいか、次のバス17:30があるさ。時間が余るから三峰神社に参拝も出来るしと、気を取り直し出発する。

またまた霧藻が峰へのいやな登りが始まった。『何でこのコースはアップダウンが多いんだ、巻き道、作れや、』と独り言!・・・東京都を越えてここは埼玉県、財源がないから整備も無理か?と妙に納得しながら歩き続ける。

実際、東京側は来客者が多いせいか道もよく整備されている印象を受けた。やはり財源が豊富なせいかなぁ。舛添さんも予算が豊富なので調子に乗っちゃったんかなぁ。(笑) (^0^)/

なんて馬鹿なことを考えながら歩いていると13:15、ようやく霧藻ケ峰に到着しました。

売店が営業していて人の声がする。サイダーのおいしそうな看板が目に入るが先を急ぐ身、のんびり立ち寄ることが出来ない、トホホ。

ここを断腸の思いでスルーし、階段を下りるとすぐに昭和天皇の弟君であられた有名な秩父宮様ご夫妻のレリーフが目に入りました。秩父の山をこよなく愛した人だそうで、だから秩父宮と言う・・って嘘だよ!

宮号創設の由来は秩父嶺が帝都所在の武蔵国の名山であり、雍仁親王邸の西北に位置したことにちなみ選定されたそうである。・・これ本当の話、登山が好きでマッターホルンに登ったりもしているようである。



現皇太子様もこの人に刺激を受けて山好きになったのかなぁ、と考えながら写真をパチリ!。








三峰神社まであと2kmの標識を確認した。山道なのであと1時間くらいか?。

ここまで来たらあと少しなので、気がせいて自然と早足になる。

いかん、いかん、ここで無理をして足・膝・腰を痛めたら大変と大事を取って、休憩を取る。・・・勝って兜の緒を締めよである。
・・あれぇ!勝ってないか、今回、負け戦。



小さなお地蔵さんが鎮座まします祠があったので残り道中の安全祈願をし、お賽銭を奉納する。さあ、ゴールは真近である。

三峰神社の奥之院のある妙法寺分岐を通過する。余裕があれば参拝したいところだが時間が押しているので諦めることにした。


妙法寺の方から手ぶら姿の若い女性二人が降りてきた。山ガールではない。観光スタイルだ。





やった、ついに三峰神社のエリアに到達した。見事に整備された杉の参道を下ってゆく。気分は凱旋ロードを行進しているつもりになる。

下の方が明るくなり車のエンジン音や騒音が聞こえてくる。今回の山旅もゴールは真近だ。

腕時計は17時ちょうどを指している。三峰神社参拝の夢はこの時点でぱあ~になる。

駐車場が眼下に見える。ほどなくバス停に到着した。ついにゴール!、時に17時10分、昨日6時間、今日は11時間、実によく歩いた。・・山爺もやれば出来るもんだ。・・なんだって!年寄りの冷や水!だとう。

下山後は立ち寄り湯に入るのも楽しみの一つだが今日は時間的に無理なのでザックから着替えのTシャツを取りだしトイレの洗面台で汗を拭きとり着替える。・・・公共機関には汗臭いまま乗りたくない。こういうところは昔から気を使ってます。エライでしょう。


最終バスであるが乗客は10人以上も待っている。定刻通りバスが到着し、ほどなく出発、一路三峰口駅へ!

三峰口駅へは18時15分に到着の予定で、秩父線は18時15分発があるが、これには乗り継ぎ無理だろうなあと思いながらウトウトする。もういくら寝てもよいぞ、よく頑張ったと自分に言い聞かせるが気持ちが高ぶっているせいか寝られない。

定刻通り18時15分に三峰口駅到着、小さな駅だからホームが見える。あらら、15分発の電車がまだ停車している。どうも連絡待ちしてくれている様だ。

いそいで券売機に適当な小銭を放り込み乗車券を購入、あたふたと乗り込む。ローカル線は親切だねぇ。乗客の皆さんもそのへん分かっているのか悠々と乗り込む人もいる。

定刻5分過ぎに電車は出発、一路熊谷方面へ。

無事に最寄りの駅にたどり着いたが、まっすぐ家には向かわない。山の帰りは行きつけの居酒屋に凱旋するのを常としており、今回も店の親爺に事前に山行を告げているのでなんぼ疲れていようとも寄らないわけにはいかない。家路までは日暮れてなお道遠しなのである。

雲取山縦走・・完



































2016年8月10日水曜日

雲取山縦走 前編


かねてのたくらみ通り8月5日(金)~6日(土)にかけて雲取山に登ってきました。


5日の早朝に家を出て5時の始発に乗り一路奥多摩へ、しかし早朝5時だと言うのに、もうかなりの通勤者が駅のホームに!。物見遊山姿は私以外、皆無。・・・なんだかなぁ・・思わず阿藤節!

南浦和で武蔵野線に乗り換え西国分寺駅に6:49到着、このころには車内は通勤客でいっぱいに、山爺としては肩身が狭くなる。なんの!ワシだってこれまで皆さんと同じに、いっぱい働いていたんだゾ、と自らに言い聞かせる。
ここからは7:09発の青梅行きに乗り換え青梅へ、下りなのでさすがに通勤客姿は激減、ちらほらと山姿のご同輩も乗っている。やっと安堵・・(^ε^;)

青梅から反対側に待機している電車に乗り換え8:38やっと奥多摩駅に到着!って、のんびりしていられない、バスが8:42発なのである。しかも手持ち切符は途中まで。精算所の駅員は、と見ると反対側を向いて客と商談中・・冗談じゃない。おーい!失敗したなぁ、西国分寺でいったん下車し清算しておくんだった。この後のバスは1時間後だ!思わず『すいませ~ん!』と声をかける。しめた話が終わり振り向いた。清算もそこそこに改札を出たが、もう42分過ぎである。あちゃ~!あかん!

バス停に行くと人が何人か整列しているバスがあった。西鴨沢行だ。なんだ待っててくれるのか、やれやれである。乗車後しばらくしてから出発した。・・そうなら時刻表の時間変えてくれ!焦るじゃないかいな。まてよ!急いで乗せるためのバス会社の作戦かな?(のんびりと用便済ませてから出てくる輩、防止作戦)

バスは山また山の中をグングン高度を上げてゆく。天候もまずまずで気分が高まる、いいねえ。出かけるまではおっくうだが山に入ってみると『ああ!やはり来てよかった』となる。

車窓の眺めも飽きて少しうとうとし始めたころ目的地の鴨沢に9:16到着。ここで下車し、いよいよ登山開始だが最近はいきなり登ることはせず真摯にストレッチをしてから行動するように心がけてます。エライ!って、な~に、アキレス腱その他の損壊を恐れているだけですよ。

今回の山旅用にAmazonでザックを新調しました。おまけのストックまでついて¥5000は、まことにお買い得でありました。おまけ付きってのが笑える!・・・角のデパート・スポーツ店なら1万とはくだらない代物!今日はそれだけ頂きたいとは申しません。7千・6千・5千、えーいもってけ泥棒!
(寅次郎口上)ってなものです。ネット通販最高!。


格安物件でしたが商品は安かろう悪かろうではなく、しっかりした作りでした。背中とザックの間に芯およびメッシュがあり体に密着しない構造となっているので背中が汗で濡れることがなく、まことに快適!。また、この芯のおかげで適当に品物を放り込んでも型崩れせず背中にきちっとフィットします。

昔のザックは、上手にパッキングするのに年季が必要で、初心者とベテランの区別がパッキングで判別できましたが、今は昨日から始めた人でも体にきちっとフィットして歩いているので身分けがつかない。困ったもんだ!。

おまけに入っていたストックは中にバネが仕組まれており地面を突くと10mmほど沈みます。いわゆるショックアブソーバー機能を備えており肩にかかる負担を軽減してくれる優れものでした。

話を山歩きに戻します。9:30いよいよ登山開始、バス停の横の階段を上り車道をしばらく行くと左側に山道が見えてきました。

熊注意の標識が!・・・ここも熊出るんかい!。今日日、どこにいっても熊注意の看板が・・看板出せば責任は回避出来るとでも思っとるのかいね・・どう注意したらいいのか具体的に注意

方法を書かんかい!もしも熊さんにお会いしたら、どうせいっちゅうんだ。
『こんにちは今日はいい天気ですね。お手柔らかに』 ニコリ!てかぁ。

看板の下の方に『当地域で熊に襲われても当観光協会は一切責任は負いません』とも書く必要があるのでは?。熊注意だけでは記載不十分だゾ!。

またまた横道にそれるけど、あの熊さんの歌は発禁にした方がいいのでは?。・・♪ ある日、森の中、熊さんに出会った・・熊さんが言うのには・・お逃げなさい・・すたこらさっさ、・・そんなのんきな状況には、ならん!熊は原則凶暴だぞ!くまモンのような可愛いのはおらんて。子供が間違って覚える恐れがあるので教育上よろしくないと常々思ってま~す。(^0^)/

鴨沢~七ツ石の山道は・・はい!山の話に戻りましたよ。緩い傾斜が続くので登りやすいとの評判通りでアップダウンも少なく、ひたすら樹木の中の緩い登りが続きます。

樹木が夏日をさえぎってくれるので夏山登山としては老齢の身には、ありがたくもあります。

楽は楽ですが、だんだん飽きてきます。さらにだんだん腹が立ってきます。『なんだ、どこまで続くんだよ、この登りは、いい加減にせい!』。
途中に、こんな木がありました。七ツ石のご神木か?うへぇ~!。ぼやいても仕方ないので、さらにとぼとぼ高みへ。途中で花なぞ愛でながら水場へ到着。


水を補給しながら、ごちそうになります。『ごっくん』 いや~冷たくて、うまいのなんのって。これで焼酎の水割りにしたら・・・いかん・いかん、七つ石まで、まだまだ道のりがある。我慢々・・気を取り直し、またとぼとぼ歩きます。

途中で私と同じくらいのペースで歩く年配者と何度か遭遇し2~3言葉を交わす。

聞けば、七ツ石の先の奥多摩小屋まで行きテント泊だそうな。
ここではそれで別れ、気にも留めなかったが事件はこの後、起きることになる。

堂所(どうどころ)のポイントで休んでいると下から巨大な荷物を背負ったお兄さんが上がってくる。『こんにちは、小屋の方ですか』・『そうです』・『小屋まではあとどれくらい』・・たわいもない会話をかわす。・・あと1時間ちょいだそうだ。・・『今夜お世話になります』と声を掛けておく。お兄さんはあっと言う間に私の横をすり抜け登っていってしまった。

さあ大変だ、小屋の関係者に声を掛けてしまったぞ。1時間ちょいと言われて2時間も3時間もかかったら恥ずかしい。頑張らねば!。老骨にむち打ち、ひいひい言いながら登りだす。いつの間にか傾斜も急になってきた。

『話ちがうやん。なだらかな道が続くって言ったじゃん』と泣き言も出てくるころ標識が現れた!左雲取山の巻道、右、七ツ石小屋経由七ツ石山とある。やれやれもう少しの辛抱か!たしか小屋の人が標識を右に折れ20m進み左に200mくらいと言っていたな。もう少しだ、頑張ろうと、歩き出したがなかなか着きません。

息が上がったころようやく山小屋が見えてきました。いつになっても山小屋が視界に入ったときのうれしさは格別と、確か日本100名山の著者、深田久弥がエッセイで述べていましたが本当に 同感で、この感激は今も昔も変わりません。

上から小屋の若い人が『どうもお疲れさま』声をかけてくれる。いやあ、まったく、お疲れ様である。

小屋に入ると結構人が居る。聞けば今日は、ほぼ満席だそうである。傍らにさっきの年配者もいる。『あれ、どうも』・『疲れちゃったのでここまで』・・なんでもテントを張ろうとしたらフライシートを忘れたので断念。小屋宿泊にしたとか。

混雑でなかなか受付(支払い)が出来ず落ち着かない。周りを見ると皆さんビールをうまそうにゴクゴクやっている。あっ!おいらも飲みてぇ。・・・『すいませ~んビール』と注文すると『表に冷えてるので勝手にどうぞ』と来ました。では!と表に出ると、あるある!うまそうに冷えているのがごろごろと。横に料金箱がぶら下がっており、1個¥500也、おつりは出ない構造なので¥1000投入し、あとでもう1本飲むことにした。
皆さん受付待ちでロビー?(小屋のストーブ周り)で、たむろ。いつの間にか山の雑談会と化してしまいました。

受付も無事済みましたが、雑談会は、それぞれが持ち寄った焼酎やらお酒やらで徐々に宴会ムードへ、ランプも点灯し演出も最高潮!

いいね、いいね。これだから山はやめられまへん。

くだんの年配者(と言っても私と同年代)も自分で持ち込んだ焼酎のいいちこ、1Lを皆んなにふるまってご機嫌に動き回っている。

私はまだ夕飯も食べていない。あわててバーナーでお湯を沸かし夕食の準備、今日はレトルトカレーとイワシの味噌煮。んん!どこを探してもそれらがない。酔っていることも手伝って、見つからない。なにせ似たような買い物袋がごろごろしているので誰かの荷物に紛れたようである。あきらめて、ご飯に醤油を掛けただけの悲惨な夕食となってしまいました。

夜も更けてきたので(と言ってもまだ9時)、お開きとし寝床に移動する時間となりました。ここで事件発生、あの年配者が酔っ払って表で腰が抜けて動けなくなり小屋の若い人に背負われて戻ってきました。

今日はやや混んでいるので寝床は布団2枚で3人、私の隣が、あの酔っ払いである。いやぁな予感がしてきた。

くだんの男、寝ぼけながら『すいません・すいません』『はい・はい』とブツブツ小1時間連呼している。うるさくて寝られない。・・・あげくに突如、うわぁと叫び出した。・・・もう我慢の限界!『うるせい!いい加減にしろ!』と怒鳴り飛ばしてやった。・・『すいません』と小さな声がしてその後やっと静かになった。

やれやれこれで寝られると思ったのもつかの間、今度は大いびきと寝返りの波状攻撃!・・・なんなんだ此奴は・・・そうでなくとも年寄りは寝つきが悪いのに、おかげで夜通し寝ることが出来ませんでした。

明け方4時頃ようやく、うとうとしたがそれもつかの間、5時には起床!最悪の一夜となってしまいました。



5時に起床、ほとんどの人が行動を開始しています。気温は表で18度もあり、さほど低くない。下界はさぞや気温が朝から高いんだろうなぁと思う。

トイレは小屋から数m高いところにある。夜間にも2度ほど小用に来たが疲れた足には堪える。ドアーのところにアイゼンを脱いで入ってくださいとある。・・なるほどこの傾斜では冬季アイゼンも有か!・・トイレに行くのも命がけだね、こりゃ。

寝不足で頭がぼ~うっ、としている。あの男のせいである。今日の行動に一抹の不安がよぎる。

朝食の準備をしていると、くだんの男があちこち謝罪して回っている。私のところにも来た!。『昨日はご迷惑をお掛けました』 『ああ、お酒はほどほどにね』ニコリともせず不機嫌そうに低い声で答える。・・謝るくらいならそんなに飲まなければいいのに。

今日は三峰口まで長丁場、支障なく踏破出来るか心配だ。・・と内心思っているので笑顔で許すことが出来ない。

朝食も済み、水をペットボトル3本補給し、朝6時15分いざ出発。

目指すは七ツ石山経由で雲取山、白岩山、霧藻ケ峰を経て秩父の三峰口へと抜ける長丁場のコースである。


後編に続く。





2016年8月3日水曜日

雲取山へ行こうと思います。

8月5日(金)~6日(土)にかけて雲取山へ行こうと画策しております。埼玉の自宅を早朝に出発し奥多摩へ。奥多摩駅からバスで鴨沢に入り、ここからまず七ツ石山頂を目指します。

その日は無理をせず七ツ石小屋泊り、翌朝雲取山に登頂し三峰口へ抜けようかなぁ、と考えています。

この小屋は素泊まり客しか受け入れておらず、ランプの灯る昔風の小屋のようで、昔から訪れてみたいと思っていました。自炊するのも登山の楽しみの一つと心得ている小生にとっては貴重な存在です。

「雲取山」の画像検索結果
また雲取山は以前1回訪れたことがあります。と言っても、40年以上も前!気の遠くなるような時間が流れてしまっています。

あの時は同郷の友人とともに新宿を午後に出発、お祭りから入り、三条の湯に1泊、翌朝雲取山から三峰口に抜けたのですが、あれから、なんせ半世紀!無事に踏破できるか、ちょっぴり不安があります。

しかしながら、小生としては『登山の醍醐味の一つは登頂後、入山口とは別の地域に下山することにある』とのこだわりがあるので今回もそれにそって、挑戦しようと考えてます。

七ツ石小屋に電話で状況を問い合わせたら電話に出た人がぶっきらぼうな口調で、『もう小屋の経営はやってない。電話は迷惑だ。ここへ掛けないで欲しい』・・と一方的に回答してブッツン!!
「七ツ石小屋」の画像検索結果「七ツ石小屋」の画像検索結果
なんじゃこりゃあ!・・あわててHPで調べると今年の春に経営権が変わり村営になったようであるが円満に切り替わらなかったのかなあ。Σ(・□・;)

それにしてもあちこちの観光HPやブログに問い合わせ先としての電話番号が乗り放題なのだから今少し対応を考えればいいと思うけど。

携帯の電話番号を変えるとか・・あちこちから頻繁に問い合わせの電話が掛かり、ウザったいのは分るけど・・・こちらは何にも知らず問い合わせるのだからねぇ。・・もう少し〇〇って、もういいか・・なんだかなぁ(阿藤節)

皆さ~ん。七ツ石小屋の新しい問い合わせ先は次の通りですよ。お間違いないように。

丹波山村温泉観光課  
☎ 0428-88-0211

小屋は素泊まりのみ ¥4000 寝具付き

七ツ石小屋の先に奥多摩小屋ってのがあるけれど・・ここも素泊まりのみで食事提供はなし。予約不要って、人気なさそう。・・ここは、書き込みがいまいちなので、なんか泊まる気が起きない。・・書き込みの影響って怖いね。